【ハリー・ポッターと呪いの子】ネタバレ内容と感想/19年後の父と息子の物語

     

2016-11-19_180819

お元気ですか?うめきちです(^0^)

【ハリー・ポッターと呪いの子】が2016年11月11日の発売されました。

本作はJ・K・ローリング氏、ジョン・ティファニー氏、ジャック・ソーン氏という3人の著者のよる脚本形式で綴られた『ハリー・ポッター』8番目の物語です。

「ホグワーツの戦い」から19年後、ハリー・ポッターは3人の子供の父親となり、二人目の子供「アルバス」との関係に悩んでいました。

また、魔法省の激務にも押し潰されそうな毎日を送っていました。

そんなある日、ハリーが自分のオフィスに持ってきたのは摘発したばかりの非合法な『逆転時計(タイムターナー)』でした。

今回の記事は、

◆【ハリー・ポッターと呪いの子】のあらすじと感想

◆まとめ

以上の紹介をしていきたいと思います。

(※なお、ネタバレのため、結末を知りたくない方はご注意くださいね!)

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【ハリー・ポッターと呪いの子】のあらすじと感想

第一部

第一幕

37歳になったハリーはキング・クロス駅のホームで娘のリリーを肩車して、これからホグワーツ魔法学校へ向かう長男のジェームズ・ポッターと次男のアルバス・スネイプ・ポッターを見送りに来ていました。

新入生のアルバスは自分がスリザリンに入れられるかもしれないと不安がっていました。


ホグワーツ特急のコンパートメントでアルバスとローズとスコーピウスは出会いました。

スコーピウス・マルフォイは自分が『ヴォルデモートの息子』という嫌な噂のせいで傷ついていました。

しかし、どこから見ても父親のドラコ・マルフォイにそっくりなブロンドのさみしげな少年です。

アルバスとスコーピウスはスリザリン寮に組み分けされ、すぐに打ち解けて親友になりました。

スリザリン生となったことに引け目を感じているアルバスは、父親のハリーに反発するようになっていきました。


魔法省のハリーのオフィスに、今は魔法大臣となったハーマイオニーが来ていました。

今しがた摘発してきたばかりの非合法な『逆転時計(タイムターナー)』についてや、ハリーの机の上で山積みになっている書類の山を早く処理するようにとか、口うるさくして(軽い励まして)行きました。


ハリーの家に車いすに乗った老人「エイモス・ディゴリー」が来ていました。

エイモスはかつてホグワーツ魔法学校で行われた「三校対抗試合」で亡くなったセドリック・ディゴリーの父親です。

魔法省にタイムターナーがあるという噂を聞いて、

「タイムターナーで時間を操作してセドリックを取り戻してくれ」と

言うのです。

「『生き残った男の子』のために何人が死んだ!」

そう責め立てる言葉はハリーの胸を深く刺しました。

階段の上で彼らの話しを盗み聞きしていたアルバスに、二十歳を少し過ぎたくらいの勝気そうな女性・デルフィーが話しかけて来ました。

デルフィーはエイモスの姪で、彼の介護をしていると言っていました。


ハリーは新学期のプレゼントを二つ持ってアルバスの部屋にやって来ました。

一つはロンからの『愛の妙薬』の小瓶。

もう一つは、ハリーが彼の母親からもらった最後の品の『古い毛布』

息子と心を通わせたいと必死に話しかけるけれど、かえってうるさがらせてイライラを募らせてしまうだけでした。

そして、ふたりはついに言ってはいけない一言をいってしまうのでした。

アルバス  「父さんが僕の父さんじゃなかったらいいのに!」

ハリー     「そうか。私もおまえが息子じゃなかったらいいのにと思うことがある。」

カッとなったアルバスが毛布を放り投げると、ロンがくれた愛の妙薬の瓶に当たり、薬がこぼれて毛布がポッと小さな煙をあげました。


ある夜、幼い頃の夢を見てうなされていたハリーは額の傷が痛むのを感じて驚きました。

22年前、ヴォルデモートを斃してから一度も感じたことはなかったのです。


新学期、ホグワーツ特急の中でアルバスはスコーピウスにタイムターナーを使ってセドリックを助ける話をしました。

そのためにはエイモスに会うために汽車から降りなければなりません。

二人はホグワーツ特急の屋根の上に上り、飛び降りました。

「聖オズワルド魔法老人ホーム」にいるエイモスに会いに行き、魔法省に保管されているタイムターナーを使ってセドリックを取り戻す計画を話すと、エイモスは喜びました。

そしてこの計画にはデルフィーも同行することになりました。


一方、魔法省の大会議室ではここ数ヶ月、かつてのヴォルデモートの仲間たちが妙な動きを見せているという報告がされていました。

ホグワーツの戦いから22年が過ぎた今、またハリーの傷跡が痛みはじめたということもみんなに告げました。

しかし、魔法使いたちはハリーの自己顕示欲のせいだと言って本気にはしませんでした。


アルバスたち3人はポリジュース薬で変身して魔法省に潜り込む計画を立てました。

ハリー/スコーピウス、ハーマイオニー/デルフィー、ロン/アルバスに変身した3人はまんまと魔法省に入り込み、ハーマイオニーの部屋に保管されていたタイムターナーを盗みだすことに成功しました。


同じ魔法省の会議室では、ハリー、ハーマイオニー、ジニー、ドラコがホグワーツ校長のマクゴナガル先生から

「アルバスとスコーピウスが学校に着いていなくて行方不明だ」

というふくろう便を受け取っていました。

第二幕

ハリーはまたも悪夢にうなされていました。

夢から覚めたハリーは夢の中でアルバスがダームストロングのローブを着ているのをみました。

「ジニー、アルバスがどこにいるかわかったと思う・・・」


アルバスとスコーピウス、デルフィの3人は禁じられた森で呪文の練習をしていました。

「エクスペリアームス!武器よされ!」

三校対抗試合で、セドリックから杖を奪う計画です。

しかし、タイムターナーを使う本番ではアルバスとスコーピウス二人だけで行きました。


ハリーは禁じられた森の中でケンタウルスのべインに助けを求めていました。

べインはアルバスの周りに黒い雲があると言いました。

「われわれを全部棄権にさらすかもしれない黒雲だ。君は再び息子を見つけるだろう。しかし、永久に彼を失うかもしれない」

三校対抗試合の、「第一の課題」に出場しているセドリックを見つけたアルバスたちはセドリックに呪文をかけました。

「エクスペリアームス!」

セドリックの武装が解除され、失格になってしまいました。

その時、タイムターナーがおかしな音を出して閃光とともに二人は元いた場所に戻されました。

このタイムターナーには5分間という時間の制約があったのです。

不完全なタイムターナーのせいでアルバスが大ケガをしてしまいました。

アルバスは病院のベッドに寝かされていました。

腕の骨を折る大ケガの治療のためにマダム・ポンフリーによって眠らされていました。


心配そうにアルバスを見つめるハリーは肖像画のダンブルドアと話をしていました。

ハリーはダンブルドアに助言を求めましたが、

「もはや記憶でしかない自分の意見は重要ではなかろう」

と言うだけでした。

アルバスが目を覚ますと彼を気づかわし気に見つめていた父親のハリーは言いました。

「スコーピウスはヴォルデモートの子供だ!」

そして彼からアルバスを守るために

「今後、絶対に彼と一緒にいてはいけない。

そのためにはこの”忍びの地図”を使って四六時中見張ることにした」

ハリーはアルバスと寄り添うのではなく、従わせる方針にしたようです。


ロンがアルバスの見舞いにやって来ました。

けれど、彼はアルバスが知っているロンとは別人のまじめな人物に見えました。

驚いたことに、奥さんがハーマイオニーではなくてパドマになっていました。


忍びの地図を使うことが気に入らないとマクゴナガル先生は反対しました。

けれどハリーの決断は強固で、魔法省の圧力までも持ち出してくる始末なので仕方なく聞き入れることにしました。

同席していたジニーは『夫はいったいどうしてしまったのだろう」と思うのでした。

キングスクロス駅でスコーピウスに会ったアルバスは、父親と親友の間で板挟みになっていました。

なぜ拒絶されるのかわからないスコーピウスは胸が張り裂けそうでした。


なぜだかアルバスはグリフィンドール生となっていて、戸惑いながら教室に行くと、

その時間は『闇の魔術に対する防衛術』の授業でしたが、ハーマイオニーが先生だったのです!


ホグワーツの階段で偶然出会ったアルバスとスコーピウスは、それぞれ罪悪感と苦しみに襲われ、悲しみでいっぱいでした。


スコーピウスが階段を下りて行くと突然デルフィーが現れました。

彼女は子供の時、病気で学校に通えなかったと言っています。

だからホグワーツに来るのは初めてだと。

そして、本来の事象と今は違ってしまっていることをアルバスからふくろう便で知らされたいいました。

タイムターナーでやったことは失敗だったから、アルバスとふたりでもう一度やり直す必要があると言うのです。


ポッター家ではハリーとドラコが大喧嘩をしてめちゃくちゃにしたキッチンで、ハリーとドラコ、ジニーの3人で話し合っていました。

ドラコはスコーピウスとアルバスの友情はなくしてはならないものだと説得しています。

ハリーはドラコに、べインが見たアルバスの周りの黒雲はアルバスの孤独な寂しさではないかと指摘され、アルバスには君が必要でそしてスコーピウスも必要なのだと言われて考え込みました。


アルバスとスコーピウスはホグワーツの図書室で再び出会いました。

自分たちがやったことが原因で、世界が少しづつ変わってしまったことを話し合っていました。

二人がほんのわずかな時間、歴史に触れてしまったせいでハーマイオニーとロンは結婚せず、彼らの娘のローズは生まれなかった。

アルバスはふと思いました。

『父親の強硬的な態度やことば・・・もしかして』

どうしてもやり直さなくてはいけないと感じたアルバスは、スコーピウスがポケットから取り出したタイムターナーをさっと取りあげ、ふたりはタイムターナーを取り合ってもつれ合いました。

忍びの地図に二人の足跡が一緒にいることを示していたを見たマクゴナガル先生が図書室にやってきました。

「こんな地図を使うのは気が進みません・・・。アルバス・ポッター、スコーピウス・マルフォイ、二人一緒にそこにいるのですか?忠告しますよ、一緒にいてはいけません」

アルバスはカバンからマントを取り出して

「早く隠れるんだ」

それはハリーが長男のジェームズにあげた透明マントでした。

マントの陰に隠れて見えなくなってしまった二人に、マクゴナガル先生は言いました。

「あなたたちが見えなかったということなら、見なかったということです」

そう言って図書室から出て行きました。

マントの中で二人は久しぶりに話し合って、やはり二人は大切な友達だということを確信し合いました。

そしてもう一度きちんとタイムターナーの失敗をやり直す作戦を立てました。

今度は2階の女子トイレから始めます。

その頃、校長室の煙突からハリーとドラコが現れて校長室のカーペットを台無しにしていました。

二人は怒れるマクゴナガル先生に、自分たちは和解に来たのだと言いました。

訳を聞いた先生は忍びの地図を再び取り出して、アルバスとスコーピウスのいる所をみつけました。

「二人は2階の女子トイレです」


2階の女子トイレは『なげきのマートル』がいる場所です。

アルバスとスコーピウスはここのパイプを伝って湖まで行けるはずなので、マートルに協力してもらおうという計画を立てました。

第2の課題の湖でセドリックに太らせ呪文をかけて失敗させるのです。

計画はうまく行きました。

セドリックの身体は膨らんで宙に浮き、第2の課題に失格してしまいました。

アルバスとスコーピウスは水の中でハイタッチして元の場所に戻りました。

けれど湖の中から出てきたのはスコーピウスだけでした。

アルバスが消えてしまったのです。

そこにやって来たのはドローレス・アンブリッジでした。

今度の世界ではこの女が校長の地位に着いています。

この世界はヴォルデモートが支配していて、ハリー・ポッターは死んでいました。

もちろんアルバスは存在しませんでした。

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第二部

第三幕

アンブリッジ校長の話では、この世界ではスコーピウスは人気者でした。

何しろ純血で、スポーツ万能、生まれながらのリーダーだと言われました。

しかし湖で見つけて以来のスコーピウスをおかしいと感じていたアンブリッジが訝しむと、ヤバいと思い、とっさに「一時的な変調です」と言い訳してごまかしました。

どうやらスコーピウスはこちらの世界では、”サソリ王”と呼ばれ、アンブリッジと共に”穢れた血”を粛正してきたようです。

そして”オーグリー”という新たな幹部がいるようでした。

皆、一様に「ヴォルデモートに栄光あれ」と唱えていました。


魔法省執行部の部長はドラコ・マルフォイで、”マグル”や”穢れた血”を遊びで拷問したり殺したりするのを容認していました。

息子のスコーピウスに対しても厳しい態度でしたが、妻のことに関してはちがっていました。

スコーピウスがマルフォイ家を

「世界をより濁った場所にするために、この家族は常に信用できる」

と批判すると、

「彼女はその濁った世界を変え、より明るくしてくれた」

と言い、さらにこの世界において、自分たちの安全を守るためには注意深く気を付けなければならないと忠告しました。


スコーピウスは図書室で調べ物をしていました。

「セドリックはどうして死喰い人になったのだろう?何か見逃していることはないだろうか・・・」


スコーピウスはホグワーツにスネイプがいることを知り、スネイプは”ダンブルドア軍団”の一員であるという不確かな確信を頼りに魔法薬学の教室へ行ってみました。

スネイプと話してみて、セドリックが死喰い人になった理由がわかりました。

三校対抗試合で恥をかいたことが大きな原因だったのです。

そして彼は死喰い人としてネビル・ロングボトムを殺しました。

驚くスコーピウスを見てスネイプは彼の頭がおかしくなったと思い、部屋から追いだそうとしました。

そこで、プランを変更し、スネイプがハリーの母親のリリーを愛していたことを告げました。

[ダンブルドア以外知り得ないことなのになぜこいつが知っている!?]

さらにスコーピウスは彼の世界では、ハリーが出会った中で一番勇敢な人だという気持ちから自分の子供の名前に『アルバス・セブルス・ポッター』と付けたと言いました。

しばらく考え込んだ後、スネイプは教室のドアに呪文をかけて外から開かないようにしました。

部屋の隅の小さなくぐり戸を通ってスコーピウスを連れて行ったところは、「暴れ柳」の根元に隠された秘密のアジトでした。


スコーピウスがこの世界で見たハーマイオニーはグレンジャーと呼ばれ、猛々しい戦士そのものでした。

アジトに駈け込んで来たロンも反逆者らしい様相を呈していました。

スネイプからこの子は安全だと聞くまで杖を構えて武装を解きませんでした。


ハーマイオニーはタイムターナーを調べながらスコーピウスが話す、彼の世界でのみんなの立場を聞いていました。

ハーマイオニーが魔法大臣であること、ロンは悪戯専門店を経営していること。

そして二人は愛しあっていて結婚して子供も二人いることを聞いてふたりとも驚愕の表情を浮かべています。

また、スネイプは勇敢に戦ってヴォルデモートの手にかかって死んだことを聞くと

「なんといまいましいことよ」とつぶやきました。

やがて彼らの腹は決まり、タイムターナーを使ってヴォルデモートが滅びた世界にもどすことになりました。


タイムターナーを使って三校対抗試合の場面に来た四人は、セドリックが武装解除されないようにアルバスの呪文をブロックして急いでその場を去りました。

けれどなぜか戻ってきた場所が出発地点とは違っていて、彼らの前に現れたのはあの恐ろしいディメンターだったのです!

ディメンターはハーマイオニーを狙っています。

覚悟を決めたハーマイオニーはロンにずっと愛していたと告げて3人を逃がしました。

スコーピウスがスネイプに引っ張られて逃げて行くのを見送り、まだ傍にいるロンを逃げろと急きたてると、

「こいつら、僕のこともねらっている。それにさっき戻ってきた時にケガしたところがかなり痛むし、僕はむしろここにいたいんだ」

ふたりはキスを交わし、ディメンターに殺されてしまいました。

スコーピウスとスネイプは逃げる途中でアンブリッジに捕まってしまいました。

「アルバス・セブルスに伝えてくれ!私の名前が付いていることを誇らしく思うと」

スネイプは自分を盾にしてスコーピウスを逃がしてくれました。

大きな音と閃光。

突然スコーピウスは水面に上がって大きく息を吸いました。

次の瞬間、アルバスが水面に顔を出しました。

喜びのあまり、スコーピウスはアルバスをハグしましたが、水中なのでうまくいきませんでした。

アルバスの着ている服はスリザリン生の物になっていました。

スコーピウスが水をはね散らかして喜んで、ふたりで岸に上がるとそこにハリーたちがやって来ました。

マートルから全部バレていました。

そして困ったことにタイムターナーを無くしてしまったようです。


校長室にはドラコ、ジニー、ハリー、アルバス、スコーピウス、少し遅れてハーマイオニーがいます。

かんかんになっているマクゴナガル先生の前で二人のしでかした事の確認をしました。

《一度目の時間旅行》

その結果①

・ヒューゴとローズ・グレンジャー・ウィーズリーを消してしまった

この事態に対応するためにもう一度昔へ戻った

《二度目の時間旅行》

その結果②

・大勢の人と、ハリーを殺してしまった

・闇の魔法使いを復活させ、闇の時代を招いてしまった

やり直して時間を元に戻したとはいえ、このままにはしておけません。

マクゴナガル先生はタイムターナーを探して持ってくるように全員に命じました。


スリザリンのアルバスの部屋でアルバスとハリーは話し合っていました。

アルバスは無敵だと思っていたハリー・ポッターが、息子がいなくなったことをどんなに恐れさせたかを知りました。

自分と父親の関係を変えたいと思ったけれど、原因はアルバスがスリザリン生だからだけではないのだとわかりました。


元の場所に戻って来られて嬉しく手たまらないスコーピウスは、タイムターナーの旅で少し強くなった自分を感じていました。

それと、歴史には振れてはいけないということも身を持って知りました。

スコーピウスはアルバスにタイムターナーを差し出し、これを壊すべきだと提案しました。

湖で無くしたと言ったタイムターナーは実はスコーピウスが隠し持っていたのです。


アルバスとスコーピウスはふくろう小屋の近くの屋根の上にいました。

どうやってタイムターナーを破壊するか相談していると、そこへデルフィーが現れました。

アルバスが呼んだのです。

アルバスは自分たちが見てきたふたつの世界のことを話し、セドリックを救うことはできないと告げました。

二人の話しを聞いていたデルフィーは表情をガラリと変え、

「ヴォルデモートが支配していた?「あの人」が生きていたの?」

タイムターナーを手に取って見ていると、マントがずれて首の後ろの羽の入れ墨があらわになりました。

アルバスが不思議に思って尋ねると

「オーグリーよ。死の予兆だという不吉な姿の黒い鳥」

デルフィーは自分の育ての親が一羽飼っていたと言いました。

デルフィーの育ての親はラウルという死喰い人だったのです。

デルフィーはタイムターナーを奪い取り、二人を魔法で縛り上げて杖を折ってから連れ去りました。


二人がまたもやいなくなってしまったことでハリーたちは混乱していました。

すると、ロンが昨日、アルバスたちを見たと言ったのです。

ふくろう小屋の近くの屋根の上でシルバーとブルーの髪をしたいかす美女と一緒にいるところを目撃したと!

「それはデルフィー・ディゴリーだ」


ハリーとドラコは聖オズワルド魔法老人ホームのエイモスのところに行きました。

そしてデルフィーのことを聞くと、まったく知らないと言うのです。

エイモスには兄弟も姉妹も妻もいないのに姪などいるはずもありませんでした。


3人は三校対抗試合で第3の課題が行われた迷路にいました。

セドリックを辱める呪文をかけて再び、死喰い人になる運命にしようというのです。

そうすればヴォルデモートが甦り、闇の世界を招こうとしていました。

デルフィーが呪いの呪文をかけようとした時、何も知らないクレイグ・バウカーJRがやって来て「みんなが君たちを探してるぞ・・・?」

『アバダ ケタブラ!』

デルフィーのはなった緑の閃光はクレイグの命を奪いました。

タイムターナーを作動させたデルフィーは二人を連れて三校対抗試合の第3の課題の場面へと

向かいました。


迷路の中にいる二人は自分たちが本当にやらなければいけないことを考えていました。

それはデルフィーを阻止することです。

二人が呪いをかけられて苦しめられているのを見た若くてハンサムな青年がデルフィーの武装を解除して助けてくれました。

セドリックでした。

彼の姿を見た二人は胸が張り裂けそうでした。

再びデルフィーがタイムターナーを作動させています。

二人は置いてけぼりを食わないように必死でついていこうとしました。

やがて知らない場所に着くと、デルフィーはタイムターナーを砕いてしまったのです。

いったい何を企んでいるのでしょうか?

ふたりは元の世界に帰ることができるのでしょうか!


一方、ハリーたちは老人ホームのデルフィーの部屋を探索していました。

彼女はホームの全員に錯乱の呪文をかけてエイモスの姪になりすましていたようです。

ハリーは目を閉じて蛇語で「部屋よ、開け」と言いました。

すると部屋の様子が一変し、壁には

『よけい者がよけい物でなくなり、時間が逆戻りし、見えない子どもたちがその父親をころすときーー闇の帝王が戻るであろう』

と、予言が記されていました。

ジニーが指さす壁の上に

『私は闇をよみがえらせる。私の父を取り戻す』

大きくそう書かれていました。

デルフィーはヴォルデモートの娘だったのでしょうか!?

第四幕

魔法省の大会議室で大勢の魔法使いや魔女たちを前にしてハーマイオニー達は『ヴォルデモートの娘』と、彼女の企み、そして二人の子どもたちの行方についてなどで考えられる限りの恐ろしい予想を語りました。


デルフィーにくっついてきたはずの二人はどこかの駅にいました。

どうしたものかと思って駅長に尋ねると列車が遅れているからと言って、新しい時刻表をくれました。

時刻表の日付は「1981年10月30日」

39年前のハロウィーンの前日です。

それはアルバスの祖父母がなくなった日で、赤ん坊だった父親のハリーが襲われた日でした。

デルフィーはヴォルデモートの代わりに自分がハリーを殺すつもりなのです。


ハリーは自分のオフィスで何か重大な見落としがないかと書類を調べていました。

ドラコがやって来て、タイムターナーはまだ他にもあると言ってマルフォイ家に所蔵されていた本物のタイムターナーを差し出しました。

アルバスたちが使っていた試作品ではなく、本物なので5分間制限はありませんでした。


アルバスとスコーピウスはゴドリックの谷へやって来ました。

もうタイムターナーはないので他の方法でハリー達に伝言を送ることはできないかと考えていました。

いろいろ考えた末にアルバスはあることを思いだしたのです。

それはハリーがハロウィーンの夜には必ずあの古い毛布に触れるということです。

もしかしたら今夜のハロウィーンも・・・!

あの日、父親とケンカしてロンがくれた愛の妙薬がかかって毛布が焦げてしまったことを思いだしていました。

今、目の前には赤ん坊のハリーがその毛布に包まれています。

近所に住んでいる魔女のバチルダ・バグショットの家から杖や材料を失敬して魔法薬を作りました。


ハロウィーンの夜、ハリーはいなくなったアルバスのベッドに座っていました。

ジニーが入って来て、二人はそれぞれ自分を責めました。

「生き残った男の子が生き残るために何人死ななければならないんだ・・・」

途方に暮れたハリーはふと毛布に目をとめ、そばへ歩いて行きました。

そして、何気なく広げた毛布に穴が開いているのを見て呆然となりました。

なんだか文字が書いてあるように見えます。

ジニーとふたりで解読すると、

「父さん、たすけて、ゴドリックの谷、30・10・1981」

そう読めました。

ついにアルバスの伝言はハリーに届いたのです!


ロン・ハーマイオニー・ドラコ・ハリー・ジニーは現在の行楽地化したゴドリックの谷を歩いていました。

よさそうな場所を見つけてドラコがタイムターナーを取り出しました。

全員その周りに集まり巨大な閃光とともに何かが砕けるような音が響き、時間は戻り始めました。


ハリー達はアルバスとスコーピウスを見つけました。

アルバスはジニーの腕の中に飛び込み、ジニーは喜んで息子を抱きとめました。

かたわらでは、スコーピウスとドラコがぎこちななく中途半端にハグしていました。

一行はこれから敵を迎え撃つための陣として聖ジェローム協会をその場所に決めました。


いつ、どこからデルフィーが現れるのかわからないのでみんなは辛抱強く待ちました。

そのデルフィー自身はヴォルデモートが現れるのをどこかで隠れて待っているのです。

いつ現れるかわからないヴォルデモートを待つよりも、ヴォルデモートに変身してデルフィーをこの教会へおびき出す方がいいと決めて、ハリーがヴォルデモートに変身することになりました。

蛇語がしゃべれてヴォルデモートの考え方を身を持って知っているからだというのが理由でした。


教会の見ていると、ハリー/ヴォルデモートを見つけたデルフィーが近寄って行くのが見えました。

みんな急いで持ち場に散らばります。

「俺様の後をつけるのは魔女か?魔法使いか?どっちにしても後悔することになるぞ」

「ヴォルデモート卿、私です。私はあなたの娘のオーグリーです!」

すがるようにヴォルデモートを見つめるデルフィーは、自分はベラトリックス・ストレンジとヴォルデモートの子供で、「ホグワーツの戦い」の前にマルフォイの館で生まれたと言いました。

蛇語がしゃべれることが証拠になり、ハリー/ヴォルデモートとデルフィーの父子の名乗りが行われ、教会の中へと誘いこんだ時にハリーの変身が解け始めました。

やがてハリー/ヴォルデモートの正体を見破ったデルフィーは教会のすべての扉に開かないように魔法をかけて激しく攻撃してきました。

床の格子から現れたアルバスがハリーに杖を投げ、教会の扉を開きました。

開かれた扉から現れたハーマイオニーやロン、ドラコ達と、デルフィーは大激戦を繰り広げていきますが、多勢に無勢、とうとうデルフィーは圧倒されて床にくずおれてしまうのでした。

捕らえたデルフィーはアズカバンに送られることになりました。

その時、シューシューという音が聞こえてきました。

ヴォルデモートが現れたのです。

「ヴォルデモートが私の父と母を殺す。なのに、私はやつを止めることができない」

悲しみに暮れるハリーの周りで仲間たちが歴史に触れず、最後まで見ていることを選びました。

ポッター家では爆発音や恐ろしい音が鳴り響いています。

そして緑の閃光が走り、辺りは静かになりました。


家の残骸、瓦礫の中をハグリッドが歩いています。

ジェームズとリリーの亡骸を見つけ、悲しみに打ちひしがれていましたが、どこからか何か声が聞こえます。

赤ん坊の声でした。

ベビーベッドの中には赤ん坊のハリーがいました。

ハグリッドはそっと抱きあげるとハリーを連れて去って行きました。


スコーピウスは興奮していました。

ついにローズ・グレンジャー・ウィーズリーを誘うことができたのです。

アルバスはハリーが魔法省を休んでホグワーツに来ることになっていました。


丘の上って行くハリーとアルバスは気持ち良さそうに夏の日の光を顔にあびていました。

いろいろなことを話しながら歩いています。

二人は少しづつお互いのことを分かり合い、心を通わせはじめていました。

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書籍情報

【ハリー・ポッターと呪いの子】

感想

驚きましたねー!

あのヴォルデモートに子供がいたなんて!!

さすがにヴォルデモートの娘らしい悪役ぶりでしたが、デルフィーはただお父さんと一緒にいたいという気持ちが大きくなり過ぎたんだなぁと思うとかわいそうな気もします・・

偉大なるハリー・ポッターも時が経って父親になれば子育てに悩み、サラリーマンの悲哀を漂わせる普通の男になるんだなぁとしみじみ思いました。

それにしてもどこまでも「生き残った男の子」という重荷が付いてくるのが、宿命とはいえ辛いですね。

面白かったのは、ロンとハーマイオニーはどんな間柄になっていてもやっぱり愛しあっているし、その事実を告げられたふたりの反応が思わずニヤニヤさせてくれました。

この二人は何かにつけ、バラエティー担当の立ち位置ねんですね(笑)

スコーピウスという子は父親とは少し違っていてほんとはとても人懐こい性格なんですね。

読んでて、おー!ドラコと似てないじゃん!って何度も思いました。

後半でハリーとロン、ハーマイオニーの3人組が羨ましかったというドラコのセリフを聞いて、ツンデレなドラコが切ないなぁと思いました。

まとめ

今回の記事は、

【ハリー・ポッターと呪いの子】のあらすじと感想についての紹介でした。

長い間待ったかいがある物語でした。

ハリーも普通のお父さんとしての悩みが辛いですね。

次は子供の世代に物語りが移るのでしょうか?

アルバスとスコーピウスの物語ももう少し読んでみたいですね。

ではでは(^0^)/

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