桜小路かのこ「青楼オペラ」2巻ネタバレの内容と感想・朱音と惣右助

     

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お元気ですか?うめきちです(^0^)

桜小路かのこ先生の作品『青楼オペラ』2巻目となります。

フラワーコミックスから1・2巻同時発売され、3巻は3月25日に発売予定ということです。

もうすぐ、もうすぐ!

この作品は江戸時代の吉原を舞台に、もと武家の娘の朱音がある目的のために吉原で花魁を目指す物語です。

江戸時代の一大歓楽街【吉原】の中で生き抜く決意を固めた朱音は、1巻では花魁への第一歩、新造出しをみごとにやり遂げました。

もちろんとんでもないアクシデントに見舞われましたけれどね。

物語はアクシデントがなくては面白くありませんから(笑)

同時発売の2巻ではどんな展開がまっているのでしょうか?

今回の記事は、『青楼オペラ』2巻、惣右助の過去と朱音の心&吉原の不思議について紹介していきたいと思います。

(※なおネタバレのため結末を知りたくない方はご注意くださいね)

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『青楼オペラ』2巻あらすじと感想

15歳、たった一人で吉原に飛び込んだ朱音は度胸と運で新造出しを堂々とやりとうしましたが、頑張れば頑張るほど反感を買うということもあり得ます。

たしかに、幼い頃から修業をつんでやっと迎える晴れの舞台の《新造出し》に、度胸ばかりでろくに”しきたり”さえもよく知らないようなポット出の新人に同列に並ばれたらそりゃあおもしろくないですよね。

何はともあれ、目的のため朱音は邁進しますが、様々な疑問もわいてきます。

そもそも、近江屋惣右助とはいったいぜんたいどういう人なんでしょうか?

・近江屋惣右助も人を探しているようだがそれは誰なのだろう?

・惣右助は武家に対する異常な敵意はなぜ?

・婿養子になるはずの許嫁もいた朱音の実家が、お取り潰しになった本当の理由を知った朱音を強く励ましたのはなぜ?

読み進めるうちに、まっすぐな、いかにも武家の娘らしい朱音と、苦界を生き抜いてきた紫の心の裏表が対照的ですごくドラマチックに描かれていて面白いです。

この先、水と油ほども違う朱音と紫の関係、吉原にまで追いかけてきた利一郎の思いなどどういうふうに展開していくのか楽しみです。

詳しくはこちらもご覧ください

帯裂き事件

1巻の終わりの新造出しのシーンで朱音の帯が裂ける事件がありました。

曙楼のおかみさんは犯人を見つけてやるから覚悟おし!と皆に言いましたが、当の本人の朱音が犯人探しはやめてくれと止めました。

この事を聞き付けた惣右助に「なぜだ!」と問われて、

「わっちらは女郎の中でも恵まれた部類にいるのだから、犯人さがしなど、恵まれたものしていいことではござんせん!」と言い切りました。

一見するとすごく上目線にも見えますが、武家の出ゆえの潔さと言うのでしょうか。
朱音だから言えた言葉ですよね。

おかみさんの前で犯人さがしなどやめてくれと言ったとき、紫がほくそえんでいたのは見逃せません。
やはり、育ちの違いなんですね。

この先、これが原因で足元をすくわれなければいいのですが…

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髪洗い日

毎月27日は吉原の髪洗い日、この日は朝早くから見世総出で湯を沸かし、昼見世を休んで遊女たちは髪を洗います。
朱音も髪を洗ってさっぱりしたところに、先の帯事件の犯人がわかったと禿たちから聞き、犯人が全然売れてない女郎のひとりだと知りました。

罪に問われた彼女のこの先を思うと哀れでつい禿たちにきつい言い方をしてしまいます。

この一件はもしかしたら紫の指図ではないかと思い、問いただしてみると以前に利一郎と二人でいたところをを見られていて「二人は怪しいね?」と逆に脅されることに。

吉原には髪洗い日なんてイベントがあるんですね。
でもシャンプーは月一ですか~

考えただけで頭が痒くなりそうです。

髪洗い日にシャンプーした後、髪を結わないで下げ髪でいるのも普段と違って風情があって色っぽいそうで、客にはけっこう受けたようです。

惣右助も朱音の下げ髪姿を見てドキッと赤面してました。
やっぱり絶対に気があるんですよね!

惣右助の過去

朝明野の馴染客の侍・三橋が、朱音の両親を殺害した犯人の手がかりを持っていると思った朱音は三橋に接近しますが空振りに終ります。

朱音をライバル視する紫はおかみさんや朝明野に、「朱音は間夫がいる」と密告しましたが、笑い飛ばされて相手にされませんてした。

そしてその事をしった利一郎は紫を捕まえ、朱音に手を出したら殺すと脅しをかけました。

お使いに出た先で偶然に惣右助に出会った朱音は、そこで惣右助の昔の知り合いにからまれて彼の過去を知ってしまいました。

惣右助は近江屋の養子になる前は貧乏御家人・秋津家の嫡男でした。

働きもしないで飲んだくれている父親は生活のために8歳の姉を吉原に売り、惣右助も12歳の時に陰間茶屋に売られるところを札差屋の大江屋に金を出して引き取られたのでした。

だから、惣右助は武家が大嫌いだったのですね。

そして、探している人というのは8歳の時に吉原に売られたお姉さんだったんですね。

朱音の心

朱音と利一郎は、朝明野の馴染客の侍・三橋を呼び出して(三日月の痣の男)の話やお取り潰しになった旗本の話などを聞き出そうと画策します。

そこで信じられない話を聞き動揺する朱音は惣右助に

「お前の心にいる父親を信じろ!」

と言われ、

「父上が汚名を着せられているのなら、なおさら真実をつきとめなければ!」

と思うのでした。

ある日、「朝明野の道中」に3人の無頼漢が「曙楼の朱音、覚悟!」と襲いかかってきました。

バっと現れたのは利一郎と惣右助でした。(実は朱音は惣右助をおびき出すネタに使われたんですね)

惣右助はケガをしてしばらく吉原には現れていませんでしたが、その姿を見て「ケガは良くなったのね」と、ホッとするのもつかの間、無頼漢たちを挑発するような言動をする惣右助に驚く朱音でした。

しかし、オロオロと見ていては殺されてしまいます。

とっさに、かつてたしなんだ薙刀の技を繰り出して無頼漢の刀をなぎ払います。

悪者をおっぱらい、惣右助が

「無茶なことしやがるっ!」

「どっちが無茶じゃ そのように捨て鉢で!あなたのそういう生き方に私は腹が立ってならないのよ・・・・!」

泣き出す朱音の肩を思わずそっと抱く惣右助でした。

事の成り行きを遠巻きにして見ている人たちの中で、利一郎は複雑な表情を浮かべていました。

朱音と惣右助は己の気持ちに気づきつつあるのでした。

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吉原の不思議

ーー札差屋とはーー

武士の給料は当時は米で支払われていました。

時代劇で「300俵5人扶持」とかいう表現がありますが、これは給料のことで(米)の現物支給だったのです。

なので、お金に変える必要がありました。

そこで登場するのが札差屋です。

武士は元は米そのものを札差屋で現金化していましたが、そのうちにまだ支払われていない扶持米を担保にして借金をするようになったのでした。

武家は常に家計は火の車、札差屋のいいカモですね。

それで儲けたお金で吉原に繰り出して、朱音たちを座敷に呼んで遊ぶのです。

書籍情報

『青楼オペラ』2巻

まとめ

今回の記事は、『青楼オペラ』2巻、惣右助の過去と朱音の心&吉原の不思議について紹介してみました。

話が進むにつれて朱音と惣右助の心も複雑な思いを増してきましたね。

朱音の実家がお取り潰しになったのもなんだか裏がありそうです。

惣右助のお姉さんの行方も次巻で少しはわかるのでしょうか?

ではでは(^0^)/

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