引用元http://hikkoshi-movie.jp/
お元気ですか?うめきちです(^o^)/
江戸時代に本当に会った藩丸ごとの引っ越し「国替え」をテーマにした映画「引っ越し大名」が2019年8月30日に公開されました。
原作・脚本は「超高速参勤交代」の土橋章宏氏、監督は「のぼうの城」の犬堂一心、主演は星野源さんということで、高橋一生さんや濱田岳さんも重要な役どころを演じています。
ここでいきなり感想を言うのもなんですが、めちゃくちゃ面白かったです!
- 突然幕府から国替えを命じられた姫路藩主・松平直矩(及川光博)
- 御刀番・鷹村源右衛門(高橋一生)が引っ越し奉行に推挙したのは、カタツムリとあだ名されるくらい引きこもりの書庫番・片桐春之介(星野源)
- しかしこの国替えにはさる人物の逆恨みが込められていたのだ!
そこで今回は映画「引っ越し大名」の紹介をしたいと思います。
映画「引っ越し大名」
- あらすじと感想
- キャストや相関図
- 評価
- 原作の紹介
- まとめ
(※なお、ネタバレを含みますので、結末を知りたくない方はご注意くださいね!)
映画「引っ越し大名」
あらすじと感想
柳沢吉保、恨みの国替え
突然幕府から国替えを命じられた姫路藩主・松平直矩(及川光博)は、なぜこんな命が下ったのか心当たりがありました。
それは江戸参勤の折、直矩が江戸城の一室でまたされていた時に、たはたまたま廊下で痴話喧嘩があり、捨てられた方の柳沢吉保(向井理)がその部屋に飛び込んできたのです。
恥ずかしい一幕を聞かれた柳沢吉保は気を取り直して今度は直矩に衆道を迫りましたが、驚いた直矩が拒否して吉保を振り払った拍子に額をぶつけて流血沙汰になってしまいました。
これを怨んだ柳沢吉保の仕返しだろうと話すと、なぜ一晩くらいがまんできなかったと家臣は呟くのでした・・・が。
国替えはすごく大変そう!
そんなことは今さらどうでもいいのです。
問題は引っ越しです!
今回の引っ越しは、行く先が九州の日田という距離600Kmの遠方、なのに石高は今の半分にされてしまうのです。
引っ越しの人数は家臣だけでも2000人、家族も含めれば10000人、ざっと二万両はかかると思われますが、今の藩の金蔵には三千両しかありません。
しかし二ヶ月後の期日までには引っ越しの準備を整えて、次にこの城に入る藩に引き渡さなくてならなりません。
引っ越し奉行
そしてこの大役を誰にやらせるかを決めるために会議を開いた国家老・本村三右衛門(松重豊)に話しを振られた鷹村源右衛門(高橋一生)が言った苦し紛れの一言で、書庫番の片桐春之介(星野源)に白羽の矢が立ってしまったのです。
春之助は「カタツムリ」とあだ名されるくらい書庫に籠って本ばかり読んでいる引きこもりでした。
「今日からお前は『引っ越し奉行』だ!」
いきなりそう命じられてもどうしていいやらアワアワするばかりの春之介は「できなければ今すぐ腹を切れ!」と言われて泣く泣く引き受けますが・・・。
そんなんありかー!?って感じですよね(@_@;)
板倉於蘭
引き受けたものの右も左もわからずうろたえる春之助に、幼なじみでもある源右衛門は「今は亡き前任の引っ越し奉行の板倉様の娘・於蘭(高畑充希)に聞いてみてはどうだ」と助言してくれました。
もしかしたら於蘭の所に前の引っ越しの時の書きつけなどが残っているかもしれないと一縷の望みを抱いて訪ねて行った春之助ですが、あっさりと突っぱねられてしまったのです。
「下士であった父がどんなに努力を惜しまず苦労を重ねて引っ越しを采配しても、その手柄はすべて上士である上役たちに持っていかれてしまいました」
と言うのが理由で、春之介も上士だったので完全拒否されたという訳でした。
(※武士にも上士・下士の身分があって、その格差はかなりのものっだったようですね)
「御渡方覚書十ヶ条」
再び切腹を迫られた春之介を救うべく、於蘭は父の残した大量の書付を持って馬で城へ駆けこんできました。
あれから春之介を観察していた於蘭は、彼が実は誰に対しても分け隔てなく接する人物だと知って協力することにしたのです。
本村に切腹を迫られている春之介、介錯するのは自分しかないと刀を構える源右衛門、周りを取り巻く家臣たち、彼らの前にずらりと並べられたのは、前引っ越し奉行だった板倉が残した「御渡方覚書十ヶ条」という10冊に及ぶ書付けでした。
「引っ越しの術」
- 其の一 郷村高帳他各覚書之仕立(ごうそんたかちょうほかかくおぼえがきのしたて)
- 其の二・三 城絵図之仕立 御領分御引渡絵図の仕立(しろえずのしたて ごりょうおひきわたしえずのしたて)
- 其の四 引越人足之手配(ひっこしにんそくのてはい)
- 其の五 道中決定
- 其の六 問合帳之仕立
- 其の七 江戸留守居役段取合(えどるすいやくだんどりあわせ)
- 其の八 城譲渡
- 其の九 家中引越
- 其の十 入城
資金集め
於蘭と春之介の指揮のもと「御渡方覚書十ヶ条」に従って準備を進めることになった彼らは、さっそく引っ越し費用の20000両を工面しなければならないという壁にぶち当たりました。
けれど春之介のことを気にかけていた勘定頭の中西監物(濱田岳)が密かに城下の商人の家を調査してそれぞれの店から借りられそうな金額を算出してくれていたのです。
このおかげで先ずは大店の和泉屋新吉(岡山天音)から8000両を借りることができました。
体力作り
一方、引っ越しのお役目についた屈強な武士たちは、雇入れる人足たちの音頭をとるために歌と踊りでリズム感と身体作りをしています。
何だかまるで時代劇版ミュージカルみたいです。
断捨離
春之介は引っ越しのために荷物はできるだけ少なくと、不用品を捨てるようにと高札に書き、各家の不要品の検分に出向いて強引に荷物減らしをしていきました。
春之介は自分もみんなと同じように持っていく書物を減らさなければならないと、4日間も書庫に籠って書かれている内容をすべて暗記して本を焼いたのです。
その時、本が燃えるのを見て笑っていた勘定奉行・佐島竜吾郎(正名僕蔵)は、その後、コレクションしていた骨董品をだいぶ処分させられるはめになるのですが・・・。
ザマーです!佐島がアワアワしてるのが可笑しかったです!
減らされた荷物は売って軍資金にするみたいです!
リストラ
次は召し抱えている家臣を600人ほど減らす必要がありました。リストラです。
そんな中、於蘭のことを、嫁ぎ先から離縁されて一人息子を連れて実家に戻された女で、お前の手にはあまると源右衛門は忠告しますが・・・。
柳沢吉保の隠密
引っ越し準備に忙しい彼らを見つめる怪しいヤツがいます。
そいつは次席家老の藤原修蔵(西村まさ彦)と「柳沢様が・・・」と、何やら不穏そうな話をしていました。
春之介、一計を案じる
そんなある日のこと、江戸留守居役・仲田小兵衛(山内圭哉)から国替えを繰り返すうちに石高を増やしてもらえることもあると聞いた春之介は、家臣みんなを守るとんでもない方法を思いついたのです。
人足を雇うのをやめて自分たちで荷物を運ぶと提案したのです。
そうすれば大幅に借金は減り、後々子孫たちにかかる負担を減らすことができると考えました。
さらに家族がいない者を中心に600人(リストラ要員)の家臣たちを呼び出して一人一人に頭を下げました。
「ここに残って百姓になってください。石高が上がったあかつきには再び家臣として必ず呼び戻します」
最後に山里一郎太(小澤征爾)に、必ず呼び戻すことを約束してここに残る人たちを取りまとめを頼みました。
引っ越し完了!
こうして期日までにようやく引っ越しの準備が整った彼らは、松平直矩を中心に九州の日田を目指して出発したのです。
あまりにも順調に事が進むので、何かやりきった気がしないなどと源右衛門が言うほどです。
一方、「城譲渡の儀」のために残っていた春之介は、その夜、於蘭の家に行って「貴女といたいのです」とかなり遠回し言うと、予想に反して於蘭が駈け寄るように喰いついてきて、
「家族となれば私たちを連れて行っても何の差しさわりもありませんね!」と!
夫婦になった二人と、悔しがる源右衛門
翌日、先に行った源右衛門たちの一行に追いついた春之介は於蘭と夫婦になったことを伝えました。
すると源右衛門の悔しがり方がハンパなくて、彼も於蘭を狙っていた一人だったようです。
襲撃!
やがて一行が海辺にやって来ると、待ち伏せしていた隠密たちがついに襲いかかってきました。
激しい斬り合いになり、駕籠に乗った殿から松平家家宝の長槍を使えと言われた源右衛門は、嬉々として長槍を振り回して次々と敵を倒していきます!
他の家臣たちも、引っ越し準備で培った体力で隠密たちをドンドンぶちかましています。
ついに源右衛門が波打ち際で隠密の頭を仕留めると、それを見た手下どもは我先にと逃げ出しました。
そこへ仲田小兵衛が馬を駆って追ってきて「これは柳沢吉保の仕業であるとようやく調べがついた!」と知らせを持って来たのです!
内通者は次席家老・藤原修蔵
すると後ろの方で、こそこそ逃げようとする藤原の姿が。
源右衛門たちが追いかけると、藤原の背に手裏剣が深々と刺さった!!
手裏剣が飛んできた方角を見ると浪間に隠密の頭が立っていて、藤原を殺すと水の中に沈んでいきました。
日田の小さな城
こうしてようやくたどり着いた日田の城は、城と言うよりは陣屋のような小規模で城下も狭く、家臣たちの住まいにも困る有様だったのです。
春之介は姫路に置いてきた山里たちに「忘れてはいない」という手紙を送り続け、数年後またもや国替えの命が下ると今度は東北へ・・・しかし石高はあがらず、また数年するとさらに北の地に国替えになりました。
15年後の約束
そこでついに石高が70000両上がるという快挙がなされたのです。
吉報は次男の春太郎の元服式の最中に舞い込んできました。
姫路城を去ってから15年、ようやく念願かなって山里達を迎えに行くことが出きるのです。
さっそく姫路に向かった春之介は、山里らに大歓迎出迎えられました。
見違えるように開墾された田畑を見せた山里は、40人はここに残ることにしたと春之介に告げるのでした。
ということで国許では、戻ってきた500人余りの家臣たちと残ることに決めた40人分の刀、そして望が叶う前に亡くなった者達の名前を連ねた石碑を建てて、藩主・松平直矩が「よう戻って来てくれた」と彼らの苦労をねぎらいました。
そして片桐春之助は国家老を命じられるのでした!
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面白かったです!!すごく面白かった!!
時代劇ミュージカルって言ってもいいかもな歌と踊りが盛りだくさんで、「超高速参勤交代」もアッと驚く面白さでしたが、こっちはまた別の面白さがあります。
何と言っても主演の星野源さんのしょぼ過ぎる裃が受けました!
裃と言うよりもまるでちゃんちゃんこみたいです(笑)
それにしても高橋一生さんがノリノリで楽しんでましたね~。
そして何と言っても20000両いるところを節約したり、頭をひねりまくった結果900両も節約してしまったところがビックリです!
頭いいじゃん!と思いつつ、佐島のシーンなんか爆笑してしまいました(≧◇≦)
時代劇とかで一口に国替えって言うけれど、当事者はこんなに大変なんだと改めて思ったけれど、でも(笑)。
これはもうDVDが出たら絶対欲しいと思いました!
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➜【超高速参勤交代リターンズ】ネタバレ内容と感想・キャスト&評価/見所も!
キャストや相関図
引用元http://hikkoshi-movie.jp/
- 片桐春之助・・・星野源さん
- 鷹村源右衛門・・高橋一生さん
- 於蘭・・・・・・高畑充希さん
- 山里一郎太・・・小澤征悦さん
- 中西監物・・・・濱田岳さん
- 藤原修三・・・・西村まさ彦さん
- 本村三右衛門・・松重豊さん
- 松平直矩・・・・及川光博さん
- 波津・・・・・・富田靖子さん
- 仲田小兵衛・・・山内佳哉さん
- 勘定奉行・・・・正名僕蔵さん
- 高橋四郎・・・・飯尾和樹さん
- 蛭田源右衛門・・中村靖日さん
- 小野田真之・・・斉藤暁さん
- 泉屋の若旦那・・岡山天音さん
- 綾瀬主水」・・・松岡広大さん
- 田中衆三郎・・・和田聡宏さん
- 音松・・・・・・鳥越壮真さん
- 戸田采女・・・・矢野聖人さん
- 柳沢吉保・・・・向井理さん
- 監督・・・犬堂一心監督
- 原作・脚本・・・土橋章宏氏
評価
私個人の評価です。
これはホントに面白い映画でした!
当時の大名の引っ越し(国替え)がいかに大変な事だったのかよく分かりましたが、それにつけても高橋一生がノリノリだったのには爆笑させてもらいました。
ということで(☆4.3)を差し上げたいと思います。
原作の紹介
土橋章宏氏著・原作「引っ越し大名三千里」は、2016年5月のハルキ文庫からの発行です。
とても軽快で読みやすいと評判の時代小説です。
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まとめ
今回は映画「引っ越し大名」の紹介でした。
人生に疲れた時のコーヒーブレークにどうぞ!と言いたいくらいリセットしてくれる1本です!
ではでは(^o^)/
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