お元気ですか?うめきちです(^0^)
1通の手紙から始まる熟年夫婦の関係を描いたヒューマンドラマ【さざなみ】が2016年5月14日公開されました。
第65回国際映画祭で主演男優賞と主演女優賞をダブル受賞した話題の映画です。
主演にはシャーロット・ランプリング、トム・コートネイ、監督はアンドリュー・ヘイ氏によるこの映画【さざなみ】は、ある1通の手紙が届いたことによって、男と女の結婚観の違いを浮き彫りにする注目の一作です。
その手紙とは、50年前に氷河で行方不明になった夫ジェフの元恋人の遺体が発見されたという知らせでした。
今回の記事は、
・映画【さざなみ】のあらすじと感想
・キャスト
・評価
・まとめ
以上について紹介していきたいと思います。
(※なお、ネタバレのため、結末を知りたくない方は気をつけてくださいね!)
映画【さざなみ】のあらすじと感想
たった1通の手紙が、ケイトの心をかき乱し、45年かかって築いてきた信頼関係をたった6日間で台無しになっていくのです。
月曜日
今度の週末の土曜日に二人の結婚45周年のパーティーを開くというその月曜日に、1通の手紙が届きました。
それは夫のジェフがケイトと結婚するずっと前に付き合っていた女性の遺体がスイスの氷河の中で見つかったから確認に来て欲しいというものでした。
カチャと言う名のその女性はジェフと旅をしながら暮らしてた時に、氷河のクレバスに落ちてしまったのでした。
手紙が来てからジェフは何かに取り憑かれたかのようにカチャの事をケイト話しだしたのです。
「僕のカチャ」とさえ言うのです。
ケイトは心に冷たいものを感じていました。
火曜日
朝早くから起き出したジェフはケイトを誘い、街へ出かけました。
図書館で借りた温暖化の本を見ながら喋るジェフは氷河が予想以上に早いスピードで溶けていると話しています。
待ち合わせていた友人のリナがやって来てケイトは彼女と週末のパーティーで着るドレスを選びに行きますが、今一乗り気がしない自分に気づくのでした。
夜になるとジェフとケイトは、二人がダンスホールで出会った時のことを話していました。
だんだん気分が乗ってきたので久しぶりに二人でダンスしたりキスしたり、新婚の頃のように過ごしました。
ケイトが夜中にふと目が覚めると隣で寝ているはずのジェフがいません。
どこに行ったのかと思っていると、こんな夜中にロフトで何か探しているのです。
何をしたいるのかと問い詰めると、カチャの写真を探していたと言いました。
「私の写真はほとんどないのに・・・」
ケイトの心に何かが忍び込んでくるのでした。
水曜日
リナと出かけたケイトはリナからなにかジェフの様子が変じゃないかと言われました。
家に帰るとジェフはまたケイトにカチャの話をし始めるのでした。
あの手紙が届いてからジェフの心はカチャに取り憑かれてしまっていました。
ケイトが思いあまって
「もしもカチャが亡くならなかったら結婚してたの?」
と聞くと、
「そのつもりだった」
と、こともなげにジェフは答えるのでした。
木曜日
ジェフが会社のOB会に出かけている間に、ケイトはロフトで古いスーツケースに入った日記や写真をみつけました。
それはジェフとカチャのありし日の思い出に溢れた物ばかりでした。
OB 会に出かけていたジェフを車で迎えにいったケイトの心は冷えきっていました。
今、目の前にいるこの男はもう自分が愛していたジェフではないと感じていました。
金曜日
朝、ケイトが目を覚ますとテーブルの上に
(街へ行ってくる)
と書いた置き手紙がありました。
急いで後を追ったケイトはジェフを探して街中をさ迷い歩きました。
ふと目についた旅行会社に入り、男性客が来なかったかと訪ねると
「スイス行きの方ですか?」
と、言われて愕然としてしまいました。
(カチャのところへ行くんだ・・・)
ジェフが家に帰ってくるとスイス行きのことを問い詰めました。
「こんな脚の悪い男がスイスなんて行くわけないじゃないか。ただ、氷河の水が溢れたらカチャが一緒に流されてしまうなと・・・」
カチャと言う言葉に過剰反応し、
「彼女の匂いが家中に充満してるわ!!ほら、後ろに彼女が立っているわ!!」
ケイトの中で何かが壊れ、抑えていたものが溢れて出てしまったのでした。
けれども、ケイトは波立つ心を冷静に抑えようとして日常のことに話をそらすと、ジェフはあからさまにホッとしていました。
土曜日
朝、ジェフはケイトより先に起きていそいそと朝食の仕度をしています。
何かご機嫌取りのような感じもします。
そして、プレゼントも置いてありました。
45周年のパーティーにつけていけるようにとジェフがこっそり用意しあった美しく上品なネックレスでした。
パーティーの会場はみんなからのプレゼントやサプライズで溢れていました。
中でもリナからの贈り物は素晴らしいものでした。
ジェフとケイトか出会ってから今日までのさまざまなシーンの写真パネルでした。
そして、パーティーはたけなわとなり、ジェフのスピーチの番がきました。
ジェフは緊張しながら
「ケイト、君と出逢い、結婚できて45年もの長い月日を過ごしてこれてぼくは幸せです」
「アイラブユー・・」
感激のあまり泣き出したのはジェフのほうでした。
ケイトの隣ではリナが(ほらね、男の方が先に泣くのよ)と目配せしています。
やがてダンスが始まり、ジェフの腕の中で踊っているケイトはとても険しい顔をしていました。
まるで、目の前のジェフを誰か知らない男でも見るような顔で見ています。
うれしそうにダンスをするジェフの手をつい、払いのけてしまいました。
ケイトの心に立った小さなさざなみは今や激しい嵐となって逆巻いているのでした。
ジェフは過去の恋愛も、現在の結婚生活も、彼の中では同時に存在するものでした。
よく結婚前に過去の清算をするとか冗談で言いますが、心の中までは片付けられるもんじゃないですよね。
目にも見えませんし。
ホントに男は身勝手です。甘えるのもたいがいにしろと言いたいですね。
対して、ケイトは現在も昔も自分だけを見つめていてほしいと思っていますよね。
できれば恋愛対象も、結婚対象も全てにおいて。
それだけ深く愛していたという事ですから、裏切られたような気持ちになるのは【可愛さあまって憎さ百倍】ってヤツですかね。
急速に冷えていく気持ちがかわいそうです。
人生の残りをふたりでゆっくりと過ごそうという矢先にやって来た招かれざる客を排除して、ケイトがジェフを許し違和感を残しつつも元サヤに収まっていくのか、一刀両断にするのかは神のみぞ知るですね。
キャスト
ケイト・マーサー・・・シャーロット・ランプリング
ジェフ・マーサー・・・トム・コートネー
リナ・・・ジェラルディン・ジェームズ
サリー・・・ドリー・ウェルズ
ジョージ・・・デビッド・ジブリー
クリス・・・サム・アレキサンダー
ミスター・ワトキンス・・・リチャード・カニンガム
旅行代理店員・・・ハンナ・チャーマーズ
ウェイトレス・・・カミーユ・ウカン
ジェイク・・・ルーファス・ライト
監督・・・アンドリュー・ヘイ
原作・・・デビッド・コンスタンティン
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評価
私個人の評価です。
こんな年になってこんな目に合うなんて、と言うとても辛い映画でしたから【☆3.5】ということにいたします。
まとめ
今回の記事は、
・映画【さざなみ】のあらすじと感想
・キャスト
・評価
以上について紹介してみました。
静かな静かな青い炎が燃えるような映画でしたね。
もしも自分の身に起きたなら、幽霊に嫉妬してもしかたないと思い切れる自信はありません。
年を取っても男と女、とても考えさせられました。
ではでは(^0^)/