お元気ですか?うめきちです(^0^)
19世紀の中央アジアでは遊牧民と定住民が混在し、結婚は一家の長や一族の意思で決められ恋愛結婚などはまだまだ一般的ではありませんでした。
なので結婚する当の本人は相手の顔さえ知らないことも・・・
本書「乙嫁語り」1巻の主人公アミルとカルルクもそんなカップルの一組ですが、この二人、なんと花嫁が8歳年上の年の差カップルでした。
今回の記事は森薫さん作マンガ『乙嫁語り』の1巻の内容と感想・アミルとカルルクの結婚について紹介していきたいと思います。
描き込みの素晴らしく美しいこのマンガ、表紙を見ただけでも感動してしまいます!
(※なお、ネタバレのため結末をまだ読んででない方はこの記事はお読みにならない方がいいかもしれません)
マンガ『乙嫁語り』の1巻のネタバレなあらすじと感想・そもそも乙嫁の意味って何?
私がこの本を手に取った時に思ったことがふたつ。
そもそも「乙嫁」ってどいう意味?乙女なお嫁さんのことかしら?もしかして造語?
それともう一つ、「アミルはなぜ8歳も年下の男の子のところへ嫁がなくてはならなかったのか?」
この二つの疑問は作品を読み進むうちにだんだん明らかになっていきますが、現代の文明社会に生活する私たちからは驚きの理由でした。
その理由とは何か?知ったら『目からうろこ!』です!
詳しくはこちらもご覧ください
結婚式の当日
若い花婿のカルルクは花嫁がやって来るのを今か今かとドキドキしながらまっていました。
やがて、到着した花嫁は自分の伴侶となる男性を見て「あら♡」とにっこりしてしまいました。
花婿カルルク・エイホン12歳・花嫁アミル・ハルガル20歳の出会いの瞬間でした。
エイホン一家の新しい夫婦、ちょーっと若い花婿と少しばかり年上の花嫁。
(ずいぶんと年上の花嫁だな・・)
ふたりはそんな周りの反応をよそに、愛を育んでいました。
カルルクはアミルの大胆な行動に驚きとともに憧れを感じています。
アミルは若すぎる夫のカルルクがかわいくてたまらないようです。
乙嫁の意味はかわいいお嫁さん!
調べてみると、「乙嫁」とはかわいいお嫁さん、若いお嫁さんという意味なんだそうです。ある意味、乙女なお嫁さんも近いですね。でもなんだかカルルクの方が乙嫁っぽいかも・・
~~ともあれエイホン一家には平和な時間が流れていきます~~
アミルが8歳も年上妻だった理由は行き遅れだったから?
そんなある日、ふたりの留守中にアミルの兄・アゼルの一行がやって来ました。
目的はアミルを連れ戻すこと。
その理由は、良い牧草地を所有するヌマジという男の所へ嫁がせるということ。
アミルの実家の伯父たちが一族の会議で
「アミルは年が年だったから、あんな山向こうの尻の青い小僧のところへやってしまったが、連れ戻してヌマジのところにやればいい」
と、話し合っています。
(早婚が当たり前のこの時代、20歳は「ここ」では行き遅れということだったんです!)
アミルの実家・ハルガル一家にはもう年頃の娘はひとりもいませんでした。
ヌマジの所へ嫁がせた妹たちは皆、亡くなってしまったのです。
アミルの実家は遊牧民なので、荒っぽい出来事もときにはあるようで、みな勇猛果敢な一族です。
なので、アミルを連れ戻しに来た時も半ば力づくで、強引に連れていこうと脅してきました。
「子供が生まれていなければ正式な夫婦ではない!」
むちゃくちゃな言い分ですね。
« ドカッ!!≫
飛んできたのは一本の矢!
射たのはエイホン家の長老のばばさま!
「子ならアミルの腹におるわ!」
「今度うちの嫁に手を出そうとしたらただじゃ済まさないから覚えておき!!」
~~こんな騒動があったなんて知らずに二人は仲欲く帰ってきました。~~
でも、なんか空気がおかしいとカルルクは感じていましたが聞き出せないうちに体調をくずして熱を出してしまいました。
この時のアミルの心配の仕方の尋常ではないこと!
ただの風邪ていどの病気なのでしょうが、ここではほんのちょっとの事が命取りなるのです。
これでさらにアミルのカルルクへの過保護がさらに加速したのは間違いないですね(^_^)v
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アミルとカルルク・ビックリな中近東の結婚事情
19世紀当時の結婚はみな早婚でだいたいのつり合いがとれれば成り立ちましたので花嫁が年上ということもよくあったみたいですが、いくら親や一族が結婚を決めるとは言え、花嫁が8歳も年上というのはなかなかなかったようです。
アミルも8歳も年上の花嫁ということで陰ではいろいろとあったようです。
なぜかといえば、花嫁が若い方が子供をたくさん産めるから!それだけの理由です。
厳しい環境ゆえに子供は大勢産めてなんぼ!な時代だったのですね。
ーー私たちの感覚からすればハタチなんて若すぎる!夫が12歳?マジですか!?なんですけどねーー
アミルの実家は遊牧民で、家畜のために良い牧草を求めて移動していく暮らしをしていますが、そこには良い土地を求めての争いもまたありました。
良い牧草地で放牧する権利を得るためには、良い土地に住む遊牧民と姻戚関係を結ぶことが重要です。
そのために一族の娘は顔も知らない男の所に嫁に出されます。政略結婚というわけです。
中には嫁をただの労働力&子供を産む機械くらにしか考えない”バカヤロー”な男たちもいますから、女性にとって結婚は相手しだいで人生どころか命さえも左右される大博打なんですね。
アミルはカルルクと結婚できてラッキーでした。
宝くじの一等を引いたみたいなもんですね!
ちなみにこの時代、中央アジアでは末子相続という制度があり、最後に生まれた子供が財産や家督を相続するということです。
エイホン家ではカルルクが末っ子なので跡取り、アミルは跡取りの嫁なのですね。
末永く仲良く元気に暮らしてほしいふたりです。
もちろんハルガル家の脅威にも負けないで!
そして早く赤ちゃんの顔も見たいです~
書籍情報
まとめ
今回の記事はマンガ『乙嫁語り』の1巻の内容と感想・アミルとカルルクの結婚について紹介してみました。
「乙嫁」とは古語で若い「お嫁さん」「美しいお嫁さん」をさすのだそうです。
この物語はまだまだ続きがありますが、次はどんな展開がまっているのでしょうか?
アミルの実家もそう簡単には引っ込まなそうですがダイジョブでしょうか?
次巻への伏線はたくさんありましたよね。
ドキドキしながら乞うご期待!です。
ではでは(^0^)/
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