原作・新海誠/画・山口つばさ マンガ【彼女と彼女の猫】ネタバレ内容と感想

     

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引用元www.amazon.co.jp

お元気ですか?うめきちです(^0^)

新海誠氏・原作、山口つばさ先生・作画の

マンガ【彼女と彼女の猫】が

講談社アフタヌーンKCから出版されました。

【彼女と彼女の猫】自体はすでに短編動画と

して発表されていて、その画の美しさは

新海誠氏ならではだとうならされます。

また、小説版も出版されています。

そして新たなマンガとして描かれた

【彼女と彼女の猫】は、

漫画家・山口つばさ先生の

どこまでも透き通った絵が、

孤独なひとりの女性と一匹の猫のふれあいを

猫の目を通して美しく描き出されて行きます。

今回の記事は、

・【彼女と彼女の猫】のあらすじと感想

・まとめ

以上の紹介をしていきたいと思います。

(※、なお、ネタバレのため、

結末を知りたくない方はご注意くださいね!)

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【彼女と彼女の猫】のあらすじと感想

第1話】春の雨

季節は春のはじめで その日は雨でした。

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僕は彼女に拾われた、彼女の猫です。

僕は彼女が大好きです。

彼女とふたりで過ごす時間が大好きです。

彼女は恋人のように美しく、

母親のように優しい。

独り暮らしの彼女は、夜になって仕事から

帰って来るとご飯を作り、

美味しそうに食べてTVを見ます。

でも時々何だか辛そうな顔もします。

「毎日何かに少しだけ焦っているような

感じなの。

私だけが世界になじめていないみたい」

僕には彼女の悲しみはわからないけれど、

彼女が何かに困っている時はわかります。

朝になると、

それでも彼女はピンと背を伸ばして、

「チョビ、行ってくるね」と、

僕の頭を撫でてから、

気持ちのいい靴音を響かせて出かけます。

第2話】初めての夏

夏がやってきました。

彼女は出勤する時に、僕のために

エアコンをつけて出かけます。

彼女がいない間に僕は時々、出かけます。

僕にもガールフレンドができました。

小さくてかわいい”ミミ”は甘えるのが

すごく上手です。

いつもミミは僕に「ケッコンして」と

言いますが、僕は彼女みたいな

大人っぽい女性の方が好きなので、

「君がもっと大人になってからね」

とか言ってかわします。

その日の夜、ずいぶん遅い時間に彼女は

同じ会社の男の人に送られて

帰ってきました。

彼女からはいつもとは違う、

アルコールと大勢の知らない人の

においがしました。

ある日曜日、彼女は少し上機嫌で

出かけていきました。

大学時代の友人の”知歌”に会っていたのです。

「美優、社会人1年目はどう?」と聞かれて、

「なんだか大人になるって大変ってかんじ」

と答えた言葉に

「美優、発言が老けたねー!」

という答えが返って来て、

何だか少し傷ついたみたいです。

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「会社の人ともちゃんとしゃべれないのに、

昔の友達ともうまく話せなくなった

みたいだよ」と落ち込んでいます。

それでも頑張らなくちゃって言いながら

彼女が、なぜ笑っているのか僕には

わかりませんでした。

第3話】涼しい風

涼しい風が吹くようになってきたある日、

長い電話がかかってきました。

彼女は毎日、仕事で失敗しても

どんなに辛くても、辛いとは言いません。

大切な書類を作り直さなくては

ならなくなってしまった時も、

徹夜でがんばっていました。

ふだんは電話がかかって来ても、

相手を確認してからかけ直す彼女が、

その日のコールには吸い寄せれるように

受話器を取ったのです。

「お母さん・・・」

再婚したお母さんからの電話でした。

その長い電話の後で彼女は泣きました。

誰よりも懸命に生きている彼女は

今、孤独に押しつぶされそうに

なっていました。

「誰か、助けて・・・」

僕の体中の毛に彼女のやるせない気持ちが

伝わってきます。

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『ねえ・・僕は君が好きだよ』

翌朝、彼女は部屋から

いなくなっていました。

第4話】冬景色

彼女はぼんやりと公園で座っていました。

彼女はどこかの道路を歩いていました。

彼女はなんとなく河川敷の橋の下で

座っていました。

通り過ぎて行く人の話し声が彼女の上を

通り過ぎて行きます。

雨が降って来て、寒くなってきます。

彼女のケータイに友人の知歌からメールが

入りましたが、普段通りの返信を送ります。

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橋の下で座っている彼女の元へ

僕は迎えに行きました。

僕は彼女の猫ですから。

彼女は僕を見ると泣き出しました。

「・・・ごめんね、チョビ

迎えに来てくれたんだね

見つけてくれてありがとう・・・」

彼女の部屋に友人の知歌がいます。

雨に濡れて熱を出した彼女のために

看病にきてくれたのです。

「夏にさ、美優とランチしたじゃない?

その時に美優が変わってしまったみたいで

なんかさびしいって思ったんだけどね」

知歌は、人が変わる時は何かに

真剣になっている時なんだと言いました。

真冬の今、僕は髪を少し切った彼女と、

彼女がいるこの世界が好きです。

たぶん彼女もそうなんだと思っています。

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書き下ろし】香水の匂い

会社の男の人に送られて帰ってきた彼女は

何だか機嫌がいいみたいです。

仕事がうまく行ったのだろうか?

その日も同じ男の人が送って来て彼女は

「明日、返事します。おやすみなさい」

と話しています。

夜遅く、知歌と電話をしている彼女の話の

断片から男性から告白されたようだと、

僕は感じました。

でも、やっと仕事を覚えて

がんばり出したのに、

そこを評価してくれず可愛いからと

言われたことに引っかかっているようです。

価値観が少し彼とは違うようですね。

普段と変わらず美しい彼女を送ってくる人は

それきり来ませんでした。

書籍情報

(コミックス )

(小説)

感想

切なくてやるせない、独り暮らしのさみしさに満ち溢れた物語でした。

そして、彼女を見つめる猫のチョビの溢れそうな愛情にも満ちたお話でもありました。

山口つばさ先生の描く絵はとてもセクシーで、猫のチョビの視線がスゴク優しくて、何度も読み返したくマンガです。

一人で暮らすって、自由なようで実はすごく寂しいんですよね。

自分を見つめてくれる誰かがいるってすばらしいことなんです。

たとえ、それが猫だって・・と言うか、猫だからいいのかもしれません。

みんな、人間じゃなくて動物に癒されたいんです。

だからなんですね!

近ごろはずいぶんなペットブームで、ペット可なんていうアパートもたくさん増えました(‘;’)

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まとめ

今回の記事は、

・【彼女と彼女の猫】のあらすじと感想

以上の紹介でした。

大人の女性と、彼女を見つめる猫の切ない気持ちが胸に迫ってくるすばらしい作品でした。

アニメ版や、小説版などいろいろなバージョンがあるようですから、【彼女と彼女の猫】の他のバージョンも見比べてみるとおもしろいかもしれませんね。

ではでは(^0^)/

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