お元気ですか?うめきちです(^o^)/
吉田秋生先生の名作「海街diary 」のスピンオフともいうべき物語「詩歌川百景」の第4話月刊フラワーズ2020年9月号に掲載されました。
第4話は河鹿沢温泉の年末風景です!
そして待ちに待った第1巻も発売されることが判明!!
今回は吉田秋生先生の新作「詩歌川百景」4話目「冬の花」とコミックス第1巻発売の紹介をしたいと思います。
詩歌川百景4話目「冬の花」
- あらすじと感想
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- 5話目の予告
- コミックス「詩歌川百景」1巻発売のお知らせ
- まとめ
(※なお、ネタバレを含みますので、結末を知りたくない方はご注意くださいね!)
「詩歌川百景」4話目「冬の花」
あらすじと感想
早朝の雪かき
河鹿沢温泉の旅館「あずんまや」で湯守り見習いとして働く飯田和樹は、大晦日を間近にした雪の早朝、旅館や周辺の雪かきをするために早起きをしました。
弟の守は子供会で「だんご下げ」を作るので一緒に早起きです。
「だんご下げ」というのは、この辺りの作用月飾りのことで五穀豊穣を祈願するとともに、花が少ない季節の春を待ちわびる意味もあるのだそうです。
和樹の師匠の倉石さんは社員寮に住んでいますが、めったに部屋にいることはなくもっぱら湯小屋に寝泊まりしているので、この寒さの中、心配した和樹が声をかけると振り返ったのはなぜか妙だったのでした。
妙は「あずまや」の大女将の孫娘で、今日は雪が天気予報よりも早く降り出すと見越して朝4時半に起きたと言って、5時半に起きた和樹を「見通しが甘い!」と上から目線でからかうのです。
倉石さんにはお寺さんの手伝いに行ってもらったというので、旅館の駐車場や玄関前、アプローチなどの雪かきを一緒に来た守のも入れて3人で手分けして行います。
ヤッソさん
そこへヤッソさん(宮本八寿雄)が、ショベルローダーで雪かきしながらやってきました。
ヤッソさんは三悪人の一人・町会議員の宮本秋成さんの姉の千江子さんの伯父に当たり、スナック『サンバ』の姉妹:初江さんと富貴江さんの兄なのです。
あらかた雪かきが終わった後は、だんご下げ用のミズキを取りに山へ向かいます。
ミズキを使うのはこの木が水を吸い上げる力が強いことから火伏せの願いもこめてのこただと、倉石さんが教えてくれました。
「こんな谷間の集落では火事でも起こった日には打つ手がないからな」と言うヤッソさんの言葉を聞いた和樹は、幼い頃に怒り出した父親に対して打つ手もなく弟の智樹とふたりで耳をふさいで窓の外を見ていたことが記憶のすみからよみがえってきます。
「あずまや」の大女将は、帷子稲荷神社に奉納する神饌のおすそ分けである奉納稲荷寿司や黒豆を持って馴染みのサンバへやってきました。
送迎を任された和樹は「じゃあ あとでお迎えにあがります」と言って、大女将をおいてあずまやへ戻ります。
大女将は初江たちに最近起こった和樹をめぐる事件について愚痴をこぼしています。
若女将の絢子が、和樹の弟の智樹がお寺の賽銭泥棒をしたしないで、そんな身内がいる人間は困ると言って和樹をクビにしようとした件です。
大晦日の白椿
やがて12月31日の大晦日には、朝、帷子稲荷神社に神饌を奉納することから始まる神事がいくつも続きます。
その一方では年末年始を温泉旅館で過ごす宿泊客も多いので、和樹は再び参道の雪かきをし、夜は初詣に行った客のために夜通し湯の管理をするのです。
和樹が参道の雪かきをしてると、参道の脇に白い花を咲かせている白椿を見ていた妙が、
「客室におばあちゃんが活けた花 見た?」
「寒椿よ。それもまさかの白。白い椿の一輪挿し・・・息を呑むぐらいにきれいだった」
「ここの椿だったのね・・・なんでおばあちゃんは白い椿にしたのかなって考えてたの」
部屋には華やかなだんご下げも飾られていましたが、「それにも負けないくらい凛とした美しさに、白は無色じゃない、豊かな色と美しさがあるんだとおばあちゃんは言いたかったのね」と、つぶやく妙の言葉をだまって聞く和樹でした。
和樹にとって年末年始は父親が朝から酒を飲んで母と口論が始まる、息を潜めて過ごさなければならない大嫌いな季節だった・・・。
そんな辛い思い出が頭をかすめていく中、今の彼は倉石さんに湯守りの指導を受けながら仕事に追われて気がつけば除夜の鐘が鳴り、年が開けているという暮らしに落ちついています。
そこへまた雪妙がかきをしながら近寄ってきて、
「あけましておめでとう」と言い合って、新しい年が始まるのでした。
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温泉旅館のなんでもない年末のドラマですが、なんだか胸にジーンと迫るものがありました。
妙も和樹もみんなそれぞれに事情を抱え、そんなことには関係なく時は過ぎていく中でどう生きるべきかと大女将が白椿に祈りを込めたってことでしょうか。
コロナ騒動で旅行もままならない昨今ですが、温泉旅館で年末年始を過ごしてみたいと思わせる第4話でしたね。
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5話目の予告
「詩歌川百景」5話目は、月刊フラワーズ2021年1月号(11月28日頃発売)に掲載されます。
コミックス「詩歌川百景」1巻発売のお知らせ
「詩歌川百景」コミックス第1巻は、2020年10月9日に発売されました!
- フラワーズコミックスB6判
- 本体価格591円+税
関連記事→「詩歌川百景」1巻ネタバレ感想・湯守りの和樹と旅館の孫娘の妙の事情
まとめ
今回は吉田秋生先生の新作「詩歌川百景」4話目「冬の花」とコミックス第1巻発売の紹介でした。
「詩歌川百景」1巻の発売が楽しみですね!
ではでは\(^o^)/
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☆
コメント
うめきち様
「ミズキを使うのはこの木が水を吸い上げる力が強いことから火伏せの願いもこめてのこただと、ヤッソさんが教えてくれました。
ヤッソさんではなく、先代からの湯守な倉石繁さんです!
「そんな辛い思い出が頭をかすめていく中、今の彼は石倉さんに湯守りの指導を受けながら仕事に追われて気がつけば除夜の鐘が鳴り、年が開けているという暮らしに落ちついています。」
石倉さんではなく、倉石さんです!
「「あずまや」の大女将は、帷子稲荷神社に奉納する神饌のおすそ分けである奉納稲荷鮨や黒豆を持って馴染みのサンバへやってきました。」
稲荷鮨ではなく、稲荷寿司です!
重箱の隅をつつくようで申し訳ありませんが、瑕疵を修正していただけましたら、幸甚と存じます。
ご指摘どうもありがとうございました。
きちんと読んでくださってることがわかるありがたいコメントです。
これからもよろしくお願いします。