引用元http://bookstore.yahoo.co.jp
おげんきですか?うめきちです(^0^)
大人女子の恋愛を描く西炯子先生の新作【カツカレーの日】・ちょっと感動でした。
作中に登場する読書カフェがとても新鮮です。
カフェで筆談での会話といアイデアうが面白いですよね。
主人公の斉藤美由紀は理想の結婚がしたかったので、付き合っていた彼とは別れることに決めたのでした。
フリーになった美由紀が何気なく立ち寄った読書カフェ、、、そこに置かれたノートに今の自分の気持ちを書いてみました。
このノートから始まる大人の恋愛と大人の事情を描く西炯子先生の最新作!
文句なくおもしろかったです(^◇^)
そこで今回の記事は西炯子先生の「カツカレーの日」のネタバレな内容と感想、美由紀が望むお見合い結婚と恋愛結婚について紹介していきたいと思います。
(※なおネタバレのため結末を知りたくない方はご注意ください)
「カツカレーの日」ネタバレなあらすじ・カツカレーの意味は何?
まず私がこの本を手に取って思ったことが一つ。
「カツカレーってそもそもどういう意味なんだ?」
漫画のタイトルは奇をてらったものがたくさんある中、この作品も例外ではないのだと思いました。
でも、この作品のタイトルは作品の流れと密接に関わっていたんです。
その理由とは何か?作品を読みこむと「なるほど!」と唸ってしまいました。
《1巻目》
大手ゼネコン系会社員の斉藤美由紀(28)は理想の結婚がしたくて同棲していた売れない劇団員の彼(一法師護(29))に別れを告げ、お見合い結婚に踏み切ることに決めました。
別れの大きな理由は、美由紀の両親がかつて大恋愛の末結ばれるも愛が消えて離婚してしまったことから恋愛結婚は信用できないという恋愛不信感が原因でした。
会社の同僚に勧められて入会したお見合い紹介所の紹介での初めて経験したお見合いが不発に終わり、がっかりしながら、何気なく立ち寄ったカフェはめずらしい読書カフェでした。
そこにおかれていた一冊のノートには「会話にお使いください」と書かれていました。
しばらくすると、誰問わず描いた美由紀の今の気持ちに返事が帰ってきたのです。
「何言ってんだ。おまえさんがどんだけ高い女なんだよ!以上」
びっくりするほど辛辣な意見に驚きとともに興味がわき、ノートで文通をするようになったのでした。
厳しい返事を書いた中年の男、高橋はあの日、海外の仕事を終えて久しぶりになじみの店でカツカレーを食べようとしたら店は無くなっており、しかたなく寄ったカフェで美由紀の書き込みを見つけたのでした。
お見合いを繰り返しつつ、その間もノートのやりとりをするうちに高橋は美由紀の結婚観にもどかしくなり、会って話をすることにしました。
しかし、高橋からの一方的な約束に美由紀は迷い、結局 閉店後にやって来て帰る高橋と出会ったのでした。
初めて顔を合わせたはずの二人はお互いが同じ会社の社員であることに気がつきました。
《これより2巻》
お見合い相手の男性とデートを重ねながらも、高橋と合い、別れたはずの一法師は美由紀の理想に近づくべく、劇団員を辞めて就職することにしたと報告にくる始末。
美由紀を中心に奇妙な四角関係ができつつありました。
高橋がまた海外の仕事に着き、今度は帰らないかもしれないと知った美由紀は自分の気持ちがわからなくなってきたのでした。
お見合い相手との落ち着いた結婚か、(元彼)一法師か、はたまた高橋に対するこの気持ちは?恋?それとも父親を慕うようなもの?
ある日、美由紀の結婚話を聞いた叔母たちから自分の父親が生きていて、両親は愛が冷めて離婚したんではなく、離婚後も亡くなった母は父を愛し続けていたことを聞かされて混乱してしまいました。
離婚は父の夢のために母が身を引いた、憎んではいなっかたという真実に!
また、高橋も混乱していました。
美由紀から聞いた家族の話を考え合わせると、どう考えても美由紀は生き別れた自分の娘に間違いないと確信してしまうのでした。
2人は例のカフェで落ち合い、美由紀の気持ち、美由紀の母の気持ち、父である高橋の気持ちをノートに書くことで口に出せない本音をぶつけ合っていきました。
そしてついに美由紀の家の「7月1日はカツカレーを食べる日」というイベントの意味にたどり着きました。
「カツカレーの日」の名前の由来は記念日にあった!
7月1日は高橋の誕生日。
カツカレーは高橋の好物。
毎年7月1日のカツカレーは土用の丑の日のようなものと思っていたけれど、実は母の愛の証しのカツカレーだったのです。
(タイトルの「カツカレーの日」の意味がここに来てわかりました!スッキリです~)
美由紀もまた自身の心の真実に気づきました。
美由紀の心の真実とは一法師との結婚でした。
美由紀のお見合い相手の男性も自分を見つめる瞳があることを知り、美由紀の婚活仲間も恋の予感が?
周りが大団円へと向かって行く中、海外の仕事へと旅立つ高橋にあの日のカフェのノートを渡します。
そこには「お父さん」の文字が・・・涙・涙・・涙
全巻、一気に読んでしまいました。
そして、しばらくボーっとなりました・・・
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お見合い結婚と恋愛結婚の違いってなに?
美由紀の目指すお見合い結婚とは、穏やかで自分を見つめ、自分だけを愛してくれる理想の相手を探すことが目的でした。
5回目の相手が一番理想に近いと感じています。この人となら・・・
実際のところ、お見合い結婚とは仲介者に「具体的に条件を出し、お互いの条件に一致を見たらデートをし、気に入らなければお断りして次の候補者へ」という流れですから、すでに結婚を前提に相手を見ている分、余計な段階は踏まず「YESorNO」がはっきりしてるし簡単ですね。
対して、恋愛結婚はまず、自分の恋愛対象となる相手を自分で探すことから始まります。
気になる相手がいたとしても、結婚を考える前にまず相手に自分を意識させなくてはなりません。たいへんな労力ですが、これが恋愛の醍醐味かもしれないですけどね。
どちらも目指すのは理想の結婚相手を探すことです。
違いは最初の出会い方で、打算や計算が加えられても相手が気に沿わなかったらどちらも続きませんよね。
美由紀はお見合いにかけてみましたが、本当の理想の相手は恋愛陣地の方にいました。
もしも、5回目のお見合い相手と結婚していたとしてもかなり納得していたので、それはそれで幸せになれるのではないでしょうか。
何はともあれ自分にとって幸せな結婚とはなんだろう、幸せな別れもまたあるんだなぁと考えさせてくれるお話でした。
皆さんもぜひ読んでくださいね。
書籍情報
まとめ・カフェのお姉さんがいい♡
今回の記事は西炯子先生の「カツカレーの日」のネタバレな内容と感想、美由紀が望むお見合い結婚と恋愛結婚について紹介してみました。
大人の入り組んだ恋愛を描かせたら天下一品の西炯子先生の大好きな作品のひとつです。
こんなきれいな作品は久しぶりに読みました。
まるで晴れた日の空を見上げるような読後感でした。
ところで、巻末あとがきの「店長 沢井」が笑えました!
こんな店長のいる”読書カフェ「夜の森」”へ行ってみたいです~
いつかこのニヤリとなる癒し4コマ漫画が単行本になったら即買い!です。
ではでは(^0^)/