お元気ですか?うめきちです(^0^)
きめ細かな描きこみが感動的に美しい、作者 森薫氏のまんが『乙嫁語り』の2巻目です。
19世紀中央アジアの地方都市に住むアミルとカルルクは結婚したばかりの新婚ホヤホヤ。
アミル20歳、カルルク12歳、かなりな年の差カップルですが、年齢の壁を越えて愛を育みつつある二人です。
そこへまたも、アミルの兄やおじたちはアミルがとうしても必要だと言って無理やり連れ戻そうとやってきました。
はたしてアミルとカルルクたち二人はこの先も一緒にいられるのでしょうか?
まだまだ子供扱いされるカルルクですが、彼のガンバりやいかに!
今回の記事は、『乙嫁語り』2巻目の内容と感想、初めての友達パリヤさんと、カルルクの決意について紹介していきたいと思います。
(※なお、ネタバレのため結末を知りたくない方はお気をつけてください)
『乙嫁語り』2巻目あらすじと感想・アミルの危機とカルルクの決意!
「乙嫁語り」2巻です。
そもそもアゼルはアミルをほんとうにヌマジの所へ嫁がせたいんでしょうか?
この2巻を読んでいくうちに、アミルの兄・アゼルという人は実は妹思いの優しい人なんじゃないかなと思いました。
アゼルの本当の気持ちは何なのか?本当はどうしたいのか?
読み進むうちに「やっぱりそうだったんだー!」とうなずいてしまいました。
詳しくはこちらもご覧ください
パリヤさんはパン作りがお上手!
最近、結婚したばかりのアミルは初めての「竃(かまど)の日」へ出かけました。
「竃の日」とは、大勢の女たちが集まりそれぞれの家族が食べる分のパンを、共同のパン焼き窯に焼きに行く日のことです。
それから、「竃の日」は女たちの情報交換や社交の場でもあるので、みんなおしゃべりに夢中になってしまいます。
混雑していてなかなか空きスペースを見つけられずにウロウロしているアミルに声をかけてくれた人がいました。
パリヤとの出会いです。
少し気の強そうなパリヤはパン作りが上とても手でした。
二人はすぐに仲良くなり、アミルはパンを頂いたお礼にと、空を飛んでいた鳥を弓で射落としてパリヤにプレゼントしました。
ハルガルの突然の襲撃
ある日、アミルとパリヤ、カルルクは旅の学者スミスの希望で「ホルキア廟」に出かけました。
ホルキア廟とは、昔 亡くなるまでに40人の子供を産んだという伝説の人を祭る廟です。
子供が欲しい多くの女性がご利益にあやかりたくて訪れます。
アミルはホルキア廟の丘から、ふと、遠くに人影を見つけました。
それは、アミルの兄アゼルや、おじたちではありませんか!
喜んで駆け寄るアミルとカルルクでしたが、何か様子が変です。(二人は前回、彼らがやって来た時に留守だったので、彼らの目的は知りませんでした)
実は、彼らはアミルを他の部族ヌマジの家に嫁にやり、良い土地で放牧する権利を得ようというう目的で、性懲りもなくまたアミルを連れ戻しにやって来たのでした。
この時代、遊牧民は家畜のために良い放牧地を求めて移動を繰り返し、時には良い土地に放牧する権利を得るためにその土地の持ち主に娘を嫁がせました。
いきなりアミルを捕まえ、カルルクを殺そうとするおじを、「やめろ、話がこじれる」と他のおじが止め、アゼルはアミル用の馬が必要だから連れてくると言ってアミルを仲間から引き離します。
どういうことなのかわけのわからないアミルは兄に、この時初めてヌマジの所へ嫁いだ妹たちが亡くなったことを知らされたのです。
ヌマジとは、最近やけに力をつけてきた一家で北のロシアとも繋がりがあるらしいという乱暴者として知られている一家です。
アミル以外にもう年頃の娘がいないからといって、アゼルはこんな奴らの所へ妹のアミルを嫁がせたいのでしょうか?
この時は遠くで見ていたスミスの機転でどうにかアミルとカルルクは逃げる事ができましたが、ハルガル一家は、アミルを奪うために街に襲撃を開始しました。
しかし、いくら遊牧民族が勇猛とはいえ、多勢に無勢です。
やがてすぐに鎮圧されてしまいました。
しかし、おじのひとりが町の人々の網の目をかいくぐりついにアミルの家までやってきてしまいました。
ばば様に泣きながら話すアミルの話を聞いてしまったカルルクはアミルの妹たちが亡くなった理由を知り、父親の集めた武器の中からナイフを取って急いでアミルの所へ!
逃げるアミルがベランダで追いつめられてあわやというところにカルルクが飛び込んできて、懐に隠し持っていたナイフで男をやっつけたのでした。
ハルガル一家は町の人々によって町から追い出され、戦いは終わりました。
恐ろしさと心配で混乱して涙でぐしゃぐしゃなアミルに抱きしめられているカルルクに、姉婿のユスフからアゼルからの伝言を聞かされます。
「アミルの馬のスルキークが町はずれにいるから迎えに行ってやれって、あの兄貴からの伝言!」
やっぱりアゼルは心の中ではアミルの味方だったんですね~
いくら家長の言葉が絶対的な掟でも、やはり自分の妹が不幸になるとわかっているのに言いなりにはなれませんよね!
頭の良いアゼルですから、アミルが捕まらないように上手く立ち回っていたんですね。
それにしてもカルルクが男らしくて見直してしまいました(^_-)-☆
なりは子供でも心はもう一人前の男です!
スポンサードリンク
嫁心・乙女心
カルルクのことを見直したのはアミルも同じです。
きっと12歳のカルルクに突然大人の男性を意識してしまったんですね。
自分の夫なのに恥ずかしくて今までのように振る舞うことができません。
いつもと様子がちがうアミルを不思議に思ったカルルクは「アミルの様子がおかしい、もしかして自分のことがきらいになったのかしら?」と尋ねました。
ばば様は「嫁心ついたね」と一言。
うふふ・・です。
やがて、旅の学者スミスがエイホン家を旅立つ日がやって来ました。
ほんの数日の小旅行ですが、アミルとカルルクは彼を街が見えるところまで送って行くことに。
別れの時、あまりのあっさりな別れにスミスが
「来る者拒まず、去る者追わず・・・あっさりしたもんだなあ・・・」
と、感慨深げにつぶやきました。
一日一日の暮らしが生と死を孕んでいる彼らの生活の中では、来るも去るもすべて時の流れの中に当たり前にあると言うことなんですね。
書籍情報
まとめ
今回の記事は、『乙嫁語り』2巻目の内容と感想、初めての友達パリヤさんと、カルルクの決意について紹介してみました。
相変わらず描きこみが美しい作品でした・・ウットリ(*´▽`*)
アミルの略奪劇はひとまず収まりました。
そして、二人の中もより深く納まりました。
でも、あのハルガル一家の長が引くとは思えませんから、また一波乱どこかでありそうですがね。
遊牧民に限らず、家と家の結婚とはたいへんなものです。
次巻はどんな展開がまっているのでしょうか?
まだまだ何かありそうで楽しみです。
ではでは(^0^)/
詳しくはこちらもご覧ください