【芸者さんの言うとおり】ネタバレの内容と感想&浅草花街・2巻はある?

     

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お元気ですか?うめきちです(^0^)

ばたこ先生の新作【芸者さんの言うとおり】

がリュエルコミックから2016年7月30日に

発売されました。

半玉と箱屋の恋人ごっこから始まった内緒の

初恋はやがて隠し切れない切ない恋心に

育っていきます。

時は昭和3年、場所は浅草花街、

芸者見習いの半玉「小梅」と箱屋の孝三。

恋仲になることを禁じられた関係の二人と、

いずれは小梅のパトロンとなる境子爵。

浅草花街のしきたりに翻弄される三つ巴の

恋模様はどこへ向かって行くのでしょうか。

今回の記事は、

・【芸者さんの言うとおり】

あらすじと感想

・【芸者さんの言うとおり】2巻はあるの?

・浅草花街の芸者と京都の芸妓の違いは?

・まとめ

以上の紹介をしていきたいと思います。

(※なお、ネタバレのため、

結末を知りたくない方はご注意くださいね!)

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【芸者さんの言うとおり】あらすじと感想

1話】芸者さんと箱屋さん

時は昭和3年、ところは浅草、新米箱屋の

孝三(23)は箱屋の仕事は、芸者付きの

マネージャーのようなものの一つとして、

芸者さんを一番美しく見せるための着付けを

日夜がんばっていました。

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置屋(芸者のプロダクションのようなもの)

の一つ、「仙田屋」の売れっ姑芸者の

梅乃姐さん(24)は美人で色っぽくて

優しくて、孝三にとって憧れの人でした。

その梅乃姐さんと同じ置屋の小梅(15)は

生意気でかわいくない半玉(見習い)でした。

その晩も見番(箱屋の事務所みたいなもの)

から言われて、

お座敷で酔っぱらってしまった小梅を

迎えに行きました。

実はこの小梅と孝三は秘密の恋人なのです。

と言っても、孝三の小さな失敗をみんなには

内緒にしたあげるかわりに小梅が出した

条件でした。

一週間ほど前に出来事でしたが、

ごっこ遊びのようなものだったのです。

ごっこ遊びのはずなのに、

酔っぱらった小梅がおんぶした背中で

「ふたりきりになれるのは

この時間だけだもの」

なんて言うから孝三は

ドキッとしたりするのです。

箱屋と芸者の恋愛はご法度なので

ばれたら大変なことです。

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2話】芸者さんと刺繍半衿

幼く見えても半玉は芸者の卵、

すでに旦那候補がいる半玉も何人もいます。

半玉の着物の首素を飾る半衿は

華やかに見せるために豪華な刺繍が

施されていますが、金糸、銀糸の使われ方で

値段は大きく変わり、

その上限はキリがありませんでした。

小物の一つ一つが芸者の地位を象徴している

と言っても過言ではありません。

かくいう小梅の半衿もかなりの豪華さでした。

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小梅にもすでに旦那候補がいるのです。

それは境子爵と言う若い貴族の男性でした。

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小梅がこの花柳界に入った頃、他の芸者に

負けまいとして踊や稽古を頑張った結果、

生意気だと嫉妬や陰口に悩まされていました。

そんな頃に新米箱屋として孝三が

入ってきたのです。

着付けのために身体の形を把握する必要から

着物上から身体に触っていた孝三に、

「腰まわりがしっかりしているのは踊りの

稽古を人一倍頑張っている証拠ですね」

と言われて思わず涙ぐみそうに

なってしまいました。

小梅はごっこ遊びだと言いながら

心の中だけは自由でいよう。

本当に好きな人も自分で決めよう。

そう心に決めていました。

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3話】芸者さんと花かんざし

芸者さんの決まり事はたくさんあって、

着物やかんざしは特に季節を告げる物として

きびしく決められていました。

小梅は大好きな梅乃姐さんから

「梅」の一字をもらったこともあり、

梅の花が大好きでした。

だから菜の花の季節になっても梅の着物に

梅のかんざしを付けていたのです。

ある日のこと、お座敷で小梅の旦那候補の

境子爵にその事をやんわりと注意されて、

悔しくて着替えに帰ったのでした。

4話】芸者さんと三社祭

5月17~18日は浅草神社の例大祭・三社祭が

行われます。

芸者衆も昼間は祭に参加し、

夜はお座敷がかかるため花柳界は

大変な忙しさとなります。

この日、梅乃姐さんは手古舞という

例祭の時に扮するあでやかな男装姿で

舞台へ出ます。

梅乃姐さんの踊りがどうしても見たかった

小梅は姐さんに頼んで遠くから見させて

もらいました。

本当に踊りが好きなんですね~

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お座敷がかかる時間になり、梅乃姐さんを

置屋に迎えに行った孝三は髪を下ろした姿の

小梅に出会いビックリしました。

さっき酔っぱらった人にぶつかって

ぬかるみに転んで着物や

髪を汚してしまったと言うのです。

初めて下ろし髪の小梅を見た孝三はつい、

「おまえもいつか水揚げってするのか?」

と聞いてしまいました。

(水揚げとは、半玉が一人前の芸者に

なるためにパトロンである旦那と一夜を

過ごす儀式です)

孝三がさっき境子爵と小梅のことで

話していた時に水揚げの話題が出て、

カッとなった孝三が

余計なことを言ったかもしれないと

小梅に話すと、

「それって私のことを思って

怒ってくれたのね?嬉しい!」

いきなりの小梅の笑顔にドキッとした孝三は

着付けを忘れて見番に帰ろうとして、

小梅に引き留められたはずみに

ふたりで転んでしまいました。

子供だと思っていた小梅の不意打ちに

ドギマギしてしまう孝三でした。

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5話】芸者さんと自尊心

あの出来事以来、孝三は小梅を

意識してしまってまともに目を

合わせられません。

事情を察している梅乃姐さんは

小梅がこの花柳界へ入った理由が家の

借金のためだと教えてくれて、

どうすることが小梅の幸せかを

考えてあげてと、忠告されたのでした。

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2年前、父が倒れ、子爵家を継いだ境子爵は

いきなり変わった環境に右も左もわからず

めまぐるしく毎日が過ぎて行く中で

疲れ切っていました。

自分を守るのは

唯一笑顔を作ることだけでした。

そんな彼の貼り付いた笑顔を簡単に

見抜いてしまったのが小梅でした。

6話】芸者さんと旦那さん

梅乃姐さんといっしょのお座敷で

踊りがうまくいかなかった小梅は

悔しくてたまらず、

夜中に抜け出してきて孝三を付き合わせ、

踊りの稽古をするのです。

「自分にがっかりしたくないから!」

と言う小梅の言葉に、着物を着つけてあげた

孝三は小梅の心を見たような気がしました。

『この細い体でお座敷で戦っている小梅に

俺ができることは着物を

しっかり着つけることだ』

俺はやっぱりこの人が好きだ。良い旦那が

つくことが小梅の幸せならば

手助けしようと思うのでした。

7話】芸者さんと昔話

夜中の稽古に付き合ってもらった孝三に

「とっても綺麗だった」

と言われて何だかずっとドギマギして

落ち着かない小梅は、お座敷で「色気」が

出て来たなと言われてさらに

ドキドキしてしまいます。

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自分の気持ちに気づいた孝三はやっぱり

ここにいてはいけないと思い、

こっそり姿を消そうと思いました。

しかし、梅乃姐さんに見つかり逆に

「昔話」を聞かされて小梅のためを思うなら、

ここにいてちゃんと小梅に

向き合ってあげてほしいと説得されて

しまいました。

(昔話とは、梅乃姐さん若かりし頃の

箱屋との悲恋の物語です)

8話】芸者さんと本当の気持ち

花柳界に残り、小梅を見守る決心を

したものの、

小梅の姿を見れば心はざわつきます。

つい、好きだと言ってしまった孝三の告白を、

サラッと受け流した

小梅の心もざわつくのでした。

でも、ここへ来た理由と自分の立場を

鑑みれば自ずと答えは決まってきます。

小梅は、孝三のいるこの花柳界で一人前の

芸者になりたいと思うのです。

初めて孝三が着付けをしてくれた時に、

言ってくれた言葉が小梅の居場所を

決めてくれたのですから・・・

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「ずっと私の傍にいてほしい」

そう言って泣く小梅がたまらなく愛おしく、

この仕事ができて良かったと思う孝三でした。

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最終話】芸者さんと一本披露目

あの日から4年後の今日は、

美しく成長した小梅が一本になった

お披露目の日です。

半玉から一本になる芸者は、披露目の日に

黒紋付きを着て、箱屋とともに

料亭、置屋へ挨拶まわりをします。

小梅の着付けをした箱屋の孝三は、

この晴れ姿を一番最初に見ることが出来る

役得を心の喜びとし、

これからも小梅のことを傍で

見守っていくことを改めて心に誓うのでした。

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感想

とても切なくて、何度でも

読み返したくなるいい話でした。

始まりは恋に憧れた小梅の発案と

脅しによる、恋人ごっこでした。

でも遊びが本気になってしまい、

つらい恋となってしまいましたが、

これも一人前の芸者になるための

試練と思うほかないのですね。

芸者に定年はないそうなので、

10年後20年後、

もしかしたらもっと先の

小梅と孝三も想像できちゃうような

気がします。

きっと二人寄り添って生きて

いるんだなぁと思います。

書籍情報

【芸者さんの言うとおり】2巻はあるの?

1巻の巻末に「第1部 完」と

なっていました。

なので、第2部の予定はあるかもしれないと

思いますが、2巻の発売は未定です。

新しい情報が入り次第、

更新していきたいと思います。

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浅草花街の芸者と京都の芸妓の違いは?

関東方面では芸者さん、

京都方面では芸妓さんと呼ばれていますが、

その違いは何なのか調べてみました。

似てるようで少しづつ違いがあるんですね。

浅草花街の

芸者

見習い 京都の芸妓 見習い
呼び方 ・一本

・芸者

・半玉  ・芸妓

・芸子

・舞子
髪型 ・嶋田曲げ

・つぶし嶋田

・桃割れ ・ かつら(踊りによって変える)  ・割れしのぶ

・おふく

帯結び ・柳結び

・角出し

 ・後見結び  ・お太鼓結び ・だらりの帯結び
着付け ・長袖

・おはしょり無し(歩く時は左妻を持つ)

・白い半衿

・ぞうり

・下駄

・振袖

・肩上げ

・おはしょり有り

・華やかな刺繍の半衿

・ぽっくり

 ・長袖

・おはしょり無し(歩く時は左妻を持つ)

・白い半襟

・ぞうり

・下駄

 ・振袖

・肩上げ

・おはしょり無し

(歩く時は左妻を持つ)

・袖上げ

・赤い刺繍の半襟

・おこぼ(ぽっくり)

付き人 箱屋 箱屋  男衆  男衆
パトロン 旦那 まだ未定 旦那 まだ未定

まとめ

今回の記事は、

・【芸者さんの言うとおり】あらすじと

感想

・【芸者さんの言うとおり】2巻はあるの?

・浅草花街の芸者と京都の芸妓の違いは?

以上の紹介でした。

別世界のような花柳界ですが、

芸者さんはあくまでも

「芸は売っても身は売らぬ」という心意気で、

遊女とは区別されていたそうです。

一人一人が一流というプライドで

生きている女性たちなんですね。

ではでは(^0^)/

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