お元気ですか?うめきちです(^o^)/
吉田秋生先生の「海街diary 」スピンオフ「詩歌川百景」第2話が月刊フラワーズ20202年1月号の掲載されました。
- 温泉街散策ツアーガイドの練習をする妙は、川に架かる”不帰橋(かえらずのはし)”の由来を祖母から聞く。
- 帷子岳のてっぺんのハゲ山にまつわる怖い話を聞いた和樹。
- 弟の守はハゲ山に点る灯りを見たという。
今回はこんな始まりの「詩歌川百景」2話目の紹介をしたいと思います。
「詩歌川百景」2話目
- あらすじと感想
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- 「詩歌川百景」無料で立ち読みする方法
- 3話目の予告
- まとめ
(※なお、ネタバレを含みますので、結末を知りたくない方はご注意くださいね!)
「詩歌川百景」2話目
あらすじと感想
不帰橋
診療所の愛ちゃん先生や大女将である祖母や母・絢子、和樹の弟・守たちを連れて温泉街散策ツアーガイドの練習をしていた妙は、詩歌川に架かる”不帰橋(かえらずのはし)”の名前を常々不吉っぽいと思っていました。
目の前にそびえる帷子岳を指してその由来を教えてくれました。
「昔から修験道の山として信仰されるあの山はどういうわけかてっぺんの岩山には雪がつかず、そのせいで雪が振った後はすぐ下の森に積もった雪と相まって高僧が白い衣をまとって佇んでいるように見えるんだよ」
「しかし修行の半ばで命を落とす修験者も少なくなく、志半ばで亡くなってしまった人たちが迷わないようにー肉体を持つ者この橋渡るべからずーという結界の意味でつけられたのがあの山の名前の由来だよ」と。
さらにてっぺんのハゲ山には、それでも迷う魂のために浄土に導くように岩山の頂上に灯りがともる・・・だから「燈明岩」と呼ばれているんだと、山にまつわる怖い話もしてくれました。
お話を聞きながら、守はハゲ山に点る灯りを見たことがあると思うのでした。
休憩時間が終わってしまった愛ちゃん先生は慌てて診療所に戻っていきますが、彼女の良く言えば明るい性格、悪く言えばテキトーな性格が気に入らない絢子は、大女将に女の先生は頼りないから一度東京の病院で診てもらいましょうと言いますが・・・。
妙は中一の時に絢子から医大に行けと言われたことがあり、そんな母の言葉に矛盾を感じて言い返すと、
「やめなさい!東京の病院には行くつもりはない!私はこれからも早中先生に診てもらいます!この話しはこれでお終い!」
そうハッキリキッパリ言い切った大女将のガンコさに反論できなくなった絢子が、平日なのにココにいる守に気づいて「ズル休みなの?」と八つ当たりしてきたので、妙はそれにも「今日は運動会の代休!」と反論するのでした。
山本様というお客様
ところで今日は山本様というお客さんが登山に来る日です。
山本様は10年前に帷子岳で遭難した息子を探して休みの度に捜索活動に来ていて、倉さんたちや町の人たちもその度び探すのを手伝っていました。
それから5年前にようやく諦めがついたと言ってそれ以来山には来ていなかったけれど、今回は10年目の節目なので自分の気持ちに区切りをつけに来たようです。
そんな山本様があずまやに到着すると、さっそく三悪たちが「5年ぶり」だからと共同湯へ誘いに来ました。
大女将は山本様に「お湯に入ってくつろいでいただくのがなによりでございます」と言い、すかさず妙がタオルとお風呂セットを差し出します。
大女将は「山本様がここへ来ることが悲しみのためだけでなくなってくれればいいと思うの」と言うのでした。
和樹の父は3人いる
和樹が守を連れて義父の墓参りに来ると、飯田のお墓に参りに来た山本様に偶然行き会い、「10年前には君のお父さんには世話になった」と礼を言われました。
実は和樹には父親が3人いました。
- 実の父⇒DV親父(離婚)
- 浅野さん⇒母の再婚相手ですず(海街diary)の父親(病死)
- 飯田の義父⇒母の叔父(新しい相手とは子供を育てられないという母に、和樹と守と縁を切ることを条件に養子にした)
和樹にとって「父」に甘えた幸福な思い出は浅野の父との短い期間だけで、それ以来母とは会っていません。
「つ」のつく年齢
仕事帰りのある夕方、妙が橋の上にいて「帷子山のてっぺんに灯りがともらないかな」と言いました。
すると守が「おれ見たかもしんない・・・」と言ったのです。
何度か見たという守の告白にゾッとした表情の和樹。
そんな和樹に妙は、
「生きてる人間の方がよっぽど怖い」とつぶやき、年齢に「つ」がつく九つまでは神様や仏様に近いからあの灯りが見えたんだねと言うのでした。
かつて和樹は一度だけ帷子岳の灯りを見たことがありました。
当時8歳だった和樹は浅野の父の通夜の晩に6歳になったばかりの弟の智樹と縁側にいた時、帷子岳の頂上で蛍のような光がほんの一瞬輝いてあっというまに消えてしまったのを見たのです。
法要
翌日、OJ(おっさんじいさん)登山隊は予定通り出発し、頂上に登頂した知らせが来たら不帰橋のたもとで慈仙寺の和尚さんに法要をしてもらう計画です。
「昨日、山本さんが役場に挨拶にみえて、息子さんの失踪届けを申請に来た」と林田が教えてくれました。
生死不明のまま7年経つと家裁の審判でその人は死亡したとみなされるそうですが、『山本様は息子がもう帰って来ないことを受け入れるまでにさらに3年の時間が必要だったんだ・・・』と思う和樹・・・。
丁度そこへ和尚さんが来て「OJ登山隊が頂上についたようだぞ」と、嬉しそうな様子のライブ動画を見せてくれました。
おまえもか
そこへ学校から駆けつけた妙が、和尚さんに故人の写真を見せられて怪訝な顔をしている和樹を見咎めたのです!
『おまえもか・・・』
『え 兄ちゃんも?』
アイコンタクトを取り合う兄弟に、妙は「あんたも「つ」のつくお仲間か」とニヤッとします。
和樹は守ぐらいだった頃に、不帰橋の向こう側の崇徳院の歌碑のあたりで写真の人とすれ違ったのです。
夏だというのに厚着でやけに重装備だったことに違和感を覚えて振り返った時にはもうその人はいませんでした。
ただ大学のロゴが入った緑と黒のバイカラーのウインドブレーカーと特徴的な口元もほくろだけは今でもはっきり覚えています。
そんなことを考えていた和樹の方を振り向いた和尚さんが「怖くなかったろ?」とにたっと笑い「生きてる人間の方がよっぽどこわい」と、どこかで聞いたようなセリフを言います。
遺影を見ながら和樹は山本様の息子さんに『お父さんの姿がそこから見えましたか。どうか安心してください』と語りかけるのでした。
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帷子岳のてっぺんに灯るあかり・・・。
今回はちょっとホラーな要素があるお話しでした。
子供の時に見た幽霊かも?が、大人になってハッキリ幽霊だったとわかるってちょっとゾーっとなりますが、和樹自身は「ああそうだったんだ」と納得できたことで何やら感慨深そうですね。
前作の海街diaryも心に沁みるいいお話でしたが、「詩歌川百景」は狸やキツネが出そうな山奥という設定とか、ヨーダのような和尚さんといい、マイペースな登場人物たちが語る優しくて深い数々の小さなドラマが淡々と織りなすこのマンガ・・・すごくいいですね~(#^.^#)
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「詩歌川百景」無料で立ち読みする方法
たんたんと語られる物語ですが、この先どうなるのかとドキドキしますね。
でも文章で読むより画があるほうが格段に面白いのは請け合いです!
☟詳しくはこちらをご覧くださいね☟
3話目の予告
「詩歌川百景」3話目は、月刊フラワーズ2020年5月号(3月28日頃発売)に掲載されます。
3話の内容はまだわかりませんが、受験を控えた妙の身辺が妙に気になりますね!
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まとめ
今回は「詩歌川百景」2話目の紹介でした。
ホラーなテーマだけど胸に沁みるいいお話でした。
ではでは(^o^)/
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