お元気ですか?うめきちです(^0^)
毎回美しい表紙と丁寧な絵はもう人間技の域を超えている「森薫氏」作「乙嫁語り」4巻目です。
今回はライラとレイリという元気いっぱいの双子の姉妹の結婚物語です。
時は19世紀、タラスとの結婚を諦めたスミスはアラル海のほとりの漁業のさかんな村にやってきました。
らくだに乗っていたスミスはウトウトしていて海に落ちてしまいました。
ちょうど近くで魚を取っていて、スミスが落ちるところを見ていたライラとレイリに助けられ、彼女らの村に医者として逗留することに。
彼女たちは双子の姉妹で、目下お婿さん募集中です。
第3の乙嫁は双子の姉妹、彼女たちはどんな物語う紡いでいくのでしょうか?
今回の記事は『乙嫁語り』4巻目、内容と感想・ライラとレイリの夢と希望と元気にあふれたふたりの理想のお婿さんさがしと、はねっかえりのふたりの母の思いについて紹介していきたいと思います。
(※なお、ネタバレのため結末を知りたくない方はご注意くださいね)
ライラとレイリ・ふたりの理想のお婿さんさがし
ライラとレイリは最終的には身近な二人の男性と結婚することになりますが、
そもそも彼女たちはなぜそんな身近な人と結婚することにしたのでしょうか。
理想の相手との偶然の出会いをでっちあげるために日夜様々な努力の積み重ねに力を惜しまない二人のために、両親やまわりも知恵を絞ります。
2.年頃の娘は双子だから、相手もお金も同時に2人分必要
3.二人の理想はすごく高い
両親は二人の結婚のためにはこれらのシビアな問題点をどうクリアしていくのでしょうか?
物語を読みこむうちに「なるほどね~」と思わせられることになります。
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結婚は両家の結婚資金と折り合いで決まる
ライラとレイリの必死なお婿さんさがしをよそに、両親は頭をいためていました。
その理由はもちろん双子の姉妹のことです。
元気すぎるがゆえの大胆な行動が時として常識をはるかに超えて周りに多大な迷惑をかけてしまいます。
それもこれもすべては理想の相手さがしのためなのですが・・・
そんなある日のこと、近所に住む知り合いから縁談が舞い込みました。
自分の息子がちょうど年頃でしかも二人いるのでどうかという話です。
それはライラとレイリとは幼なじみの、兄サマーン(サーム)と弟ファルサーミ(サーミ)
婿側の親族は二人同時に結婚することになるから結婚式は一回で済むので、結納金や式代などの費用をまけろと言い、嫁側の親族は、家財道具を用意するためや持参金として持たせてやる財産を少しでも多くしてやりたいからといいなかなか折り合いがつきません。
一度に二組の結婚式ですか~。合理的だし、兄弟姉妹の差がなくていいですね。
しかしなんとも切実な話です。
結婚させるにはお金がかかりますからね。
ところで、双子の姉妹と二人の兄弟は、お互いがどちらと結婚するのかということさえ決まっていませんでした。
そこで、取りあえず、二組に分かれてデートをしてみることに。
しかし、理想とはだいぶかけ離れた現実にライラとレイリは
「どっちとだって一緒よ。サームもサーミもたいして違わないわ」と投げやりな様子です。
けれど、
兄サームは「俺は病気したことはないし、がんばって働くつもりだよ」
弟サーミは「俺の方が兄貴よりモリ打ちは上手いよ」
とそれぞれ自分をアピールします。
やがて何度かデートを重ねて、ライラはサームと、レイリはサーミとカップルになりました。
二人ともお互いの相手の良いところを知り、それぞれ内心で(わたしの方がいい相手だったわ!)と思うのでした。
なかなか折り合わなかったのは親の資金繰りもですが、そちらも何とか話がついたようです。
結婚式は一生に一度の大イベントですから、親としては二人ともにお金をかけてやりたいのはやまやまです。
子を思う親心に洋の東西は関係ないですね。
ところで結局、問題点の3つのうちの1・2は何とかなりましたが、3番目「二人は理想が高い」はクリアできたのでしょうか?
まあ、二人とも満足しているようなので、好きになった人が理想の人ってことですね。
めでたしめでたし!
短期間花嫁修業とまだ教え足りないと思う母の心配
いよいよ結婚式が1ヶ月後に迫ったその日、双子の姉妹の母は「短期間花嫁修行!」と称し、教え足りない料理や洗濯、育児などあれやこれやを二人に詰め込もうと必死です。
「わからなければお母さんに聞きにくるから大丈夫!」
な、わけには行きません。
母は、娘たちがいかなる時も一人前主婦として通用する嫁にするべく奮闘しました。
けれど時間は容赦なく過ぎて行き、すべての嫁入り支度と花嫁修行が済んだときにお母さんは「ライラ、レイラ、とにかく元気で病気をしないで」と、思わず二人を抱きしめて涙ぐんでしまいます。
お母さんの姿に、ジーンとなり「うん・うん」と思ってしまった筆者です。
二人の未来に幸せがたくさん来ますように!
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パリヤさん♡その後
パリヤさんの家に3巻で出会った”お嫁さんをさがしている親子”がやって来ることになりました。
気は強いけれど、こういうことにはシャイ過ぎるパリヤさんは今度こそはと思うあまり緊張してしまい、またしてもやってしまいました。
パリヤさんの家の仕事場を見学していて質問しようと近くに来た彼を恥ずかしさのあまり、突き飛ばしてしまったのです!
嫌われた~とアミルの膝で涙にくれ、「誤解だとわかってくれるわ。あやまってみたらどうかしら?」となぐさめられている可愛い女の子です(笑)
彼の方はパリヤさんを気に入ったようですよ。
パリヤさんの家からの帰り道、父親に
「元気だし、はっきりしてるし、ねえ父さん あの子はいつうちにくるの?」
と、乗り気満々の様子です。
パリヤさんの結婚もそう遠くはないようですね。
書籍情報
まとめ
今回の記事は『乙嫁語り』4巻目、内容と感想・ライラとレイリの夢と希望と元気にあふれたふたりの理想のお婿さんさがしと、はねっかえりの双子の姉妹の母の思いについて紹介してみました。
ここに来て心配なのはアミルの実家・ハルガル一家です。ヌマジとの縁が切れた今、ロシアと繋がりがある「バダン」一族との繋がりを持とうとしています。
これからの展開が恐いような気もします。どうなっていくのでしょうか!
ではでは(^0^)/
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