お元気ですか?うめきちです(^o^)/
現在メロディで連載中の樹なつみ先生の新連載「八雲立つ 灼(あらた)」、もうすぐコミックス発売ですね~!
本編は、1992年から10年間に渡って白泉社の月刊少女漫画雑誌『LaLa』で連載し、
コミックス、文庫、アニメにもなり、そして今回の新連載にあたり、愛蔵版も出版されました。
「八雲立つ 灼」の前に前作「八雲立つ」をもう一度読んでおくともっと良くわかること請け合いです!
そこでまずは「八雲立つ」文庫版4巻を紹介したいと思います。
「八雲立つ」文庫版4巻
- あらすじと感想
- 古代編<綺羅火>
- 捻じれる黒髪(1)~(3)
- 海神を抱く女(1)~(5)
- 「八雲立つ 灼(あらた)」1巻発売日は?
- まとめ
(※なお、ネタバレを含みますので、結末を知りたくない方はご注意くださいね!)
「八雲立つ」文庫版4巻
あらすじと感想
古代編<綺羅火>
4世紀初頭、出雲国西部(須佐郷)に、東出雲きっての名工”意宇の郷(おうのさと)のミカチヒコ”がやって来てこの地の聖地で神剣をうつためにやってきました。
西出雲からタタラ石姫がおわす巨大な磐座の近くに用意された住まいは、『祠』というにはあまりにも粗末な小屋で驚きました。
ところが中に入ると、そこに1人の若く美しい巫女が待っていたのです。
しかし巫女は少女ではなく少年で、しかもミカチヒコの命を狙う刺客でした!
彼は東出雲の首長の息子に生まれながら、ある事情から生後すぐに巫覡のもとに預けられて巫女として育てられました。
14年前の神婚神事の時に、西出雲の王・出雲振根(いずものふるね)が神妻として東出雲の主張の妻を指名し、その後に生まれたのがこの少年巫女”真名志(マナシ)”だったのです。
☆いくら神事とは言え、妻を寝とられた首長は二人の間に生まれた子供を憎く思ったのはいたしかたないこととは言え、酷い命令をしたものですね。
真名志がミカチヒコに返り討ちにあって殺されれば、それを理由に西出雲に戦をしかけることができるからなんて・・・。
一方、この鍛冶師のミカチヒコもまた、西出雲の王子として生まれながら母親の身分が低いので厄介者として扱われ『せめて死んで役に立て(東出雲で暗殺されれば戦の理由にできるから)』と送り込まれて来たのです。
☆どっちもどっちですが、これがはるか未来に出会う闇己と七地のご先祖様の邂逅だったのです。
ところがミカチヒコは、鍛冶師といっても「剣は人を殺す道具」だと言って剣を作り上げたと同時に折ってしまうような鍛冶師でした。
だからまだ折られていない1本の剣を真名志に差し出して言いったのです。
「これで手柄を立てればもう殴られることもなくなろう。人を殺すのはおれで最後にしろ」
ところが真名志はその剣で自分を殺そうとしました。
その瞬間、御神体の磐座が割れて真名志は神に憑依されてしまったのです。
その神々しいまでの美しさに感動したミカチヒコは、
「神の声を聞くものに、真の神剣を与えよ」
そう神のお告げを感じたのです。
それで真名志のために、神剣を鍛えようと決めたのでした。
二人はこの時、初めてお互いの名を名乗り合い、強い絆を感じるのでした。
捻じれる黒髪(1)~(3)
女子高生・白井
闇己と同じ高校のB組の女子・白井は変わり者としてみんなから避けられていましたが、自分は、今、スゴク素敵な人に愛されていると思いこんでいるような女でした。
剣道部主将の中戸川
闇己は毎日のように入部の誘いにくる剣道部に困っていました。
今日は主将の中戸川まで来ています。
ところが中戸川は闇己を物陰に連れて行って、
「布椎、実は女の幽霊が出るんだ。あそこにいる女子に似ている女なんだがなんとかしてくれ!頼む!!」
と、必死に頼んでき神道たのです。
うちは霊媒師じゃなくて巫女だ!と言って断りますが、その女子生徒が何か気になる闇己でした。
先日、闇己は今まで母親・世裡のことからずっと疎遠にしていた野城上脩(のきがみおさむ)のところへ「神道夢想流」を習いたいと頭を下げに行った時に、眞前のことを怖い人だと聞かされました。
その時に「良い友人は大事にしろ」とも言われたのですが、その良い友人であるはずの七地がまたしても厄介事を持ちこんできました。
野井辺村のしをりの件で秋田県警に行っていた七地は、そこで担当の刑事・中戸川から甥(剣道部主将の中戸川)が霊障に悩んでいるから助けてやってくれと頼まれたから引き受けちゃったと言うのです。
白井の生霊
七地に頼まれて仕方なく中戸川の家にやって来た闇己は、最初は何も感じなかった家の中で突然 邪気の出現を感じました。
それと同時に台所で中戸川の悲鳴がし、床の上に長い髪の女の首が現れていました。
その霊が生霊であることを察知した闇己はすぐに中戸川の親指を強く押して念じました。
「落ちよ!目覚めて己の体に帰れ!生霊!!」
生霊は消え去りましたが、まだ怖くて一人ではいられない中戸川の頼みで今夜は七地とともにお泊りするのでした。
「生霊は弱い念に匹敵するレベルのワルで、生きているから昇華させるわけにもいかず、本人が魂が出て行くのをやめたいと思わなければどうしようもない」
☆そう七地に説明する闇己が、「対人関係が絡むものは苦手だ」といつもの上目線のくせに珍しく弱気な面を見せるところがかわいいですね(#^.^#)
その頃眠っていた白井は変な夢を見て驚いて目をさまし、親指に強い痛みを感じていました。
念になった白井
翌日、闇己は学校で白井を呼び出して生霊を飛ばすのをやめるように忠告しましたが、それを見ていたクラスの女子の一人・ヨーコが彼女をからかったのです。
バカにされて強い恨みを抱いた白井は無意識のうちに生霊を飛ばし、ヨーコを窓から落として大ケガをさせてしまいました。
☆典型的な生霊話ですが、身近にあったら怖いですね~!
ヨーコのことを知ったグループの惠利は今度は自分だと思い、闇己に助けてほしいと家まで押しかけて来ました。
そこへ恵利を追ってきた白井の生霊はすでに恨みの念と化していたのです。
それを見た恵利は外へ逃げ出し、恵利を追って行った蒿が空を見上げるとそこには白井の邪気に引き寄せられた大きな念が出現していました!!
生霊の白井はアッという間に念に引きこまれて融合させられてしまったのです。
☆もうこうなったものはどうしてやることも出来ないので、せめて昇華して解放してやるしかないとは言っても、そうすれば肉体の方は死んでしまうことはわかっているので闇己だって迷います。
けれどそれに対して、
「君なら他の方法が何か・・・」
思わず出てしまった七地の一言が、闇己を大きくキズつけてしまいました。
怒って去って行く闇己の背中は七地のことを強く拒否しているのでした。
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海神を抱く女(1)~(5)
祭主の依頼
闇己を怒らせてしまった七地は後悔して謝りに行くのですが、一足違いで闇己は出かけてしまった後でした。
闇己が向かったのは瀬戸内海に浮かぶ斎島(いわいじま)という小さな島で行われる祭りの祭主を務めるためでした。
元々は20年に1度、海の神『磯良大神』を呼んで島に神の気を頂く祭りでしたが、祭主を務めていた向津家が絶えてしまったので斎女を務める側の葛岐家だけでは神事ができずに30年経ってしまったためにやむなく遠縁の布椎家に祭主を頼んだということでした。
斎島の三姉妹
その葛岐家には”佐那女(さなめ)”、”安柘(あつみ)”、”澪胡(みおこ)”という3人の娘があり、この中から斎女が選ばれるのです。
ちなみに佐那女は斎女になるのが夢で、他の二人はさほどの興味は持っていませんでした。
☆けれども島へやって来た闇己を見たとたん、澪子は斎女になってもいいと思うようになってしまうなんてかなりアレですね~!
おかげでとんでもない展開がまってるともしらずにね~。
そして葛岐家に案内された闇己が、作法にのっとって選んだのは澪胡でした。
大喜びする澪胡に対し、佐那女はガックリどころか怒りに燃えて人格が変わってしまいました。
秘密の赤い草
この後は明日の夜の祭りまでやることがないので闇己は、安柘に海石窟戸(あまのいわと)を案内してもらうことになったのですが・・・。
安柘が闇己を連れていったのは海石窟戸のある海側でなく山側の、人がめったに立ち入らない場所に生い茂る真っ赤な草の群生地でした。
『アカクサ』と呼ばれるその草は幻覚作用があり、神事で祭主が斎女と交わる時に使われると安柘は教えてくれました。
ただの祭主ではなくて斎女と神婚をするのだと聞いた闇己はブチ切れて、祭主の役を断って東京に帰ると言い出しました。
☆まあ当然の展開ですよね。
困ってしまった葛岐家の当主・トミは最後の手段に出て、闇己にアカクサの香を嗅がせて意識を失わせてしまったのです。
意識が無くなったを闇己を神事を行う海石窟戸の社に縛りつけておき、夜を待つことにしました。
☆そう来たか・・・恐ろしいばあさんだ。
斎女に固執する佐那女
その頃、澪胡は今までさんざん弄んできたボーイフレンドの大田芳人に別れを告げると、逆上した芳人に首を絞められてしまいました。
ところがその現場を物陰から見ていたのが、なんと七地と眞前だったのです!
☆闇己の後を追って斎島へと向かった七地は、途中で眞前に出会ってしまって嫌々ながら一緒に島にきましたが、とんでもないものを見てしまいました。ついてないですね~。
そしてこの赤い草はアカクサ(実はロハという麻薬の一種)だと眞前が面白そうに教えてくれました。
その上、現場を見つけた佐那女が「神事の方が大切だから澪胡の死体なんか放っておいて神事へ戻れ」と言ったのです。
☆佐那女は神事で自分が斎女になるためにはどんなことでもする怖い女だったんですね~。
その様子を見ていた眞前は、
「気に入っちゃったなあ・・あの子」と面白そうに囁きます。
さらに安柘も殺害?
その後、佐那女はさらに安柘をも手にかけて崖から突き落として殺そうとしたのです。
(澪子は仮死状態で、すぐに息を吹き返しましたがそのまま放置されていました)
海へ落とされた安柘はなんとか岩にしがみついて何とか助かり、岩伝いに安全な場所にたどり着くとそこは海石窟戸の海側で、社に縛りつけられて意識を失っている闇己を見つけたのでした。
そこへ儀式のために1人で海石窟戸の中に入ってきた佐那女が現れました。
☆ついに女の戦いが開幕です!
「安柘なんであんたがここに居るのオッ!斎女はこの私やのにーー!!」
佐那女は持っていた鉾を振り上げ、安柘に殴りかかろうとします。
「お姉ちゃんっ!!やめてェ!! また私を殺す気かッ」
言い争う女の声を朦朧としながら聞いている闇己でした。
「お父さん」と呼びかけられて眞前は・・・
その頃、崖の上から神事の様子を見ていた眞前は七地に闇己の役割を説明し、それを闇己が承知するはずもない事も当然なので自分が代わりに祭主になるのさと言うのですが、そこにはある目的もありました。
眞前は磯良神を呼ぶ力を持ったシャーマンとして葛岐の当主・トミに条件付きで話しをつけると、洞窟の中に入って闇己を七地に抱えさせて外へ連れ出すように指示しました。
その時、朦朧とする闇己は眞前のことを「お父さん・・・」と呼んでしまうのです。
もちろん闇己は眞前に呼びかけたのではなく、亡き父・海潮を呼んだのですが、この一言が眞前に大きな衝撃を与えたようでした。
眞前は佐那女を元気づけると磯良神を呼ばせ、自らに憑依させて佐那女と神婚儀礼を行いなした。
☆海から現れた磯良神が龍の姿で、その神が憑依した眞前はすごく神々しかったですね。
まっとうな人生を歩んでいたら普通に闇己から「お父さん」と呼ばれてたのにもったいない事をしたと後悔したのでしょうか?いや~ないでしょうね~(;´Д`)
翌日、ひどい目に遭わされてプリプリ怒る闇己と共にフェリーに乗り込む七地は、どさくさまぎれに仲直りできたと喜んでいました。
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「八雲立つ 灼(あらた)」1巻発売日は?
「八雲立つ 灼(あらた)」1巻は2018年8月28日に発売されました。
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まとめ
今回は「八雲立つ」文庫版4巻の紹介でした。
ではでは(^0^)/
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