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お元気ですか?うめきちです(^o^)/
現在メロディで連載中の樹なつみ先生の新連載「八雲立つ 灼(あらた)」かなり面白いですね~!
本編の「八雲立つ」は、1992年から10年間に渡って白泉社の月刊少女漫画雑誌『LaLa』で連載した傑作です。
コミックス、文庫、アニメにもなり、そして今回の新連載にあたり、愛蔵版も出版されています。
「八雲立つ 灼」の前に前作「八雲立つ」をもう一度読んでおくともっと良くわかること請け合いです!
そこで今回は「八雲立つ」文庫版9巻を紹介したいと思います。
「八雲立つ」文庫版9巻
- あらすじと感想
- 「八雲立つ」を無料で試し読みする方法
- まとめ
(※なお、ネタバレを含みますので、結末を知りたくない方はご注意くださいね!)
「八雲立つ」文庫版9巻
あらすじと感想
由良と震えて(1)
布椎稚国が裏から手をまわして、闇己が千葉でケンカ騒ぎを起こしたことまでは突き止めることができましたが、それ以降の行方はわからないままです。
しかし眞前たちが関わっている以上熊野に連れていかれたとしか思えない七地ですが、そこへ突然、楠が訪ねてきて闇己と電話で話させて彼らの繋がりを断とうとしました。
「もういい・・放っておいてくれ・・・」
闇己の言葉にショックを受ける七地に、楠は「これが本当に最後のチャンスだぞ」と言いますが・・・。
一方、電話の向こうの闇己は、眞前の手下のシャラ(血まみれが大好きな変態オネーさん)にキスされていましたが、布団に横たわったまま無反応で自分が生きているのか死んでいるのかさえわからない状態でした。
そんな闇己を心配する寧子が眞前に抗議すると、反対に「闇己に絶望を与えたのは君も一緒だよ」と彼女が”告白”してしまったことを責め、さらに、寧子の望みを叶え、なおかつみんなが救われる方法があると言います。
寧子が眞前に連れていかれたのは、表向きは宮司の書斎とされている建物の奥に作られた病室でした。
そこに寝かされているのは本物の「紀埜五十鈴」で、天井近くには彼女の魂が浮かんでいます。
眞前は寧子に五十鈴の魂を受け入れて、五十鈴として闇己と結婚すればいいと言ったのです。
由良と震えて(2)
驚いて逃げ出した寧子をフォローしろと眞前は佐那女に言いました。
それを見ていたシャラに、以外にも眞前が「闇己には手を出すな」と言ったことから彼も「親」だったのかと驚くのでした。
その頃、七地が本気で熊野に行く決心して荷造りしていた時に、タイミングよくTVのワイドショーで「心の古里」として紀斐神社が取り上げられていたのを見て、嵩や剡弐も一緒に行くと言い出しました。
そこへ嵩のケータイに、修から父・稚国が倒れたと連絡が入ったのです。
急いで病院へ駆けつけると軽い心筋梗塞で命に別状はないと聞かされますが、嵩は修から布椎家の直系の寿命のことを言われて、稚国が48歳だということから祖先から受け継がれてきた布椎家の運命が悔しくてならず、修にくってかかります。
彼らの事情が気になってしかたない夕香に七地は、
「本気で嵩くんのことを思ってるなら聞けよ。その覚悟がなかったら聞かないほうがいいんだ!」と、言いますが・・・。
由良と震えて(3)
そんな取り込み中のところへ多伎が「神剣・狭土」を持って現れたのです。
彼女は闇己に謝りたいと言って帰っていきました。
そこで七地はその神剣を借りて熊野に行くことを思いついたのです。
狭土を持っていけば闇己に会わせてもらえるかもしれない、そうすればもしかしたら・・・という一縷の望みに修は神剣の貸し出しを許可してくれたのでした。
一方、剡弐経由で七地の伝言を聞いた眞前たちは「ダニなみのしつこさだ」と辟易し、七地を弟のように感じていた楠との間にはズレが生じ始めていました。
ヘリで到着した七地を出迎えた眞前はすぐに狭土を取り上げようとし、抵抗する七地に楠が「いいかげん利口になれ!」と忠告します!
そこへ遠くに闇己の姿が見えましたが・・・!
しかし彼は七地が呼びかけても答えようとせずに去って行ってしまいました。
「おれ・・うぬぼれていたかもしてない・・・」
そう悲し気に七地が呟く一方で、眞前に呼び止められた闇己は突然反抗的になって眞前をおどろかせたのでした。
由良と震えて(4)
あれほど虚無的で眞前のいうことに従順だった闇己の突然の変化に驚く眞前ですが、闇己の中の念が暴れ出しているのを見ると「疫病神か・・・」と暗いつぶやきを漏らします。
闇己が抑えきれずに放った気のあまりの強さに、眠っていた五十鈴の体と中に入っていた隆子を目覚めさせてしまうことに。
体内で暴れる念の苦しさに耐えきらなくなった闇己が助けを求めて外へと出て行くと、そこにいたのは七地でした。
七地は闇己に言いました。
「お父さんとの17年間を思い出せ!17年も笑いながら人を欺けるほど器用な人だった!?」
その一言が闇己の心に突き刺さり、幼い頃、虫取りに夢中になって帰りが遅くなった闇己を心配した父の、人前では泰然と見せているその首筋が心配のあまり真っ赤になっていたことを思い出したのです。
闇己は自分と父との繋がりを、今こそ七地の言葉で信じさせてほしいと強く願うのでした。
由良と震えて(5)
しかし闇己の変化が面白くない眞前は、彼を覚醒させてしまった邪魔な七地を殺してしまおうと考え、手下のチコたちに林へ連れて行くように命じました。
チコたちに連れていかれた七地はスコップを渡されて自分の墓穴を掘れと言われてビックリ!
シャラから七地が連れていかれたことを聞いた楠は、悩んだ末に七地を助けることにしました。
七地が、「弟のカルロスは、楠さんが彼のことを大事に思っていたことを分かっていたと思うよ」と言ってくれたことを思い出していました。
その頃、忌部家の居間では・・・!
蘇った隆子が息子たちを見て再会を喜び、怜司が彼女の元に駆け寄り「お母さん!」という傍らで剡弐は信じられないと言う表情です。
そして隆子が東京での念の活性化を呪10年前の詛によって引き起こしたと知って猛烈に反発します。
同じ頃、覚醒してしまった闇己は地霊をまといつかせ凄まじい気を放ちながら誰かを探していました。
その強烈な気に影響された隆子は一刻も早く五十鈴様に体を与えなければと、寧子にこっちに来いと呼びかけたのです。
そして殺されそうになっていた七地は、あわやというところで楠に助けられるのでした。
由良と震えて(6)
七地を助けたことで眞前を裏切る形となってしまった楠は、一転追われる身となり、すぐに眞前やシャラたちに追いつかれて左肩を撃たれてしまいました。
殺しのプロたちを前にして死を覚悟した楠は、七地を崖の下へと転がり落とすと、ソノシチュエーションを面白がった眞前と壮絶な1対1の勝負を繰り広げるます。
その頃、闇己は少しづつ落ち着きを取り戻してきて念も気もどちらも同じエネルギーとして感じることが不思議で、とても新鮮な感覚を味わっていました。
徐々に覚醒しつつある彼は一層強く七地を求め、そこに崖を転がり落ちてきた七地と再び出会ったのです。
一方、寧子を呼び寄せた隆子は、寧子の意識を無理やり押さえこんで五十鈴の魂を取りこませるために怜司に手伝わせて『魂シズメの儀』を行おうとしていました。
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天と修羅(1)
覚醒してしまった闇己はいつも以上に平静さを取り戻し、再会した七地から楠の命が危ないことを知らされると彼に持っていた神剣・狭土を預けて楠を助けに向かおうとします。
神剣を持たないで大丈夫なのかと心配する七地に、
「今のおれにはもう神剣はさほど必要じゃないんだ」
穏やかな顔でそういう闇己を見た七地の目には、なぜか彼のオーラが明るく透き通っているように感じたのです。
そして言うまでもなく七地も闇己の後を追い、楠を助けに向かいました。
その頃、眞前との死闘を繰り広げていた楠はすでにかなり瀕死な状態でした。
「終わりにしようか」と眞前は楠の頭ににピストルをつきつけますが、その時、彼の後頭部にシャラがピストルを突きつけました!
「何の真似だ?」
「彼だって死ぬ前にイイ思いをしたいはずよ」とシャラの変態な発言。
直後に「なぜ七地を殺そうとする?」と、突然そこへ現れた闇己が。
眞前は本来の力を解放しつつある我が子・闇己に、自分の本当の目的を託そうとしていましたが、彼の心には眞前が「俗世」と呼ぶこの世の人々との関わりを求め、もう一人でなんか生きていけないという強い希望が芽生えていました。
「それこそが亡き父が自分を突き放した理由だったんだ!押しつけられた義務じゃなく「守りたい」という自覚をもてと!」
晴れ晴れとした顔で闇己がそう宣言した時、虚空を突き抜けるような強い気を感じたふたりは隆子が魂シズメの儀を行ったことを悟ったのです!
そしてその器が寧子だと知った闇己は神社に走り、眞前は死にかけた楠をシャラにやると言って闇己の後を追いかけて行ってしまいました。
それを聞いたシャラは、楠を玩具にするのではなく助けようとし、その場にいたフランキーとダニエル、そして闇己を追ってきた間の悪い七地も引き連れて逃げることに!!
その頃、紀埜神社では魂シズメの儀が上手くいき、寧子の体に五十鈴の魂を入れることに成功しますが、その形相は寧子の顔とは思えないほどでまるで悪霊に乗り移られたみたいな変わりようだったのです。
そこへ乗り込んできた闇己が「その体を返してもらおう」と言うと、”五十鈴=寧子”は眞前に甘えるように抱きつき、それは闇己が忌部家を敵としてロックオンした瞬間でした。
天と修羅(2)
崖下の道路に着くと七地はやっぱり闇己の所へこどると言い、シャラたちは「次は布椎につく」なんて冗談めかしたことを言いながら偶然道路を通りかかった宅配便を襲って車を奪い、瀕死の楠を連れて医者の所へ向かいました。
崖の上に舞い戻った七地は、そこで剡弐から五十鈴の魂シズメの儀を行ってしまったことを聞き、その後すぐに闇己と合流します。
そしてこの事態をどうするべきか話し合いながら3人で森の中を歩いていると、闇己は妙に気が重い感じがしたので剡弐にこの辺りの謂れを聞くと「入ラズ森」だと言われ、あたりを探ってみるとそこには出雲にあったのと同じ次元の穴があったのです。
その頃、出雲には修と嵩が来ていましたが、神剣を狙って座敷蔵に入った強盗に嵩が撃たれてしまいました!
天と修羅(3)
しかし嵩のケガはたいしたことなくて、耳を掠めた弾に驚いてスっ転んで頭を打って気絶していただけだったのですが、心配した修は夕香に連絡を入れてしまったのです。
「カッコ悪い」「一番見られたくないヤツ」とか文句を言っていた嵩ですが、電車での長距離移動が嫌いな夕香が、夜行に乗ってはるばる東京から駆けつけてきたことから、ふたりの間は急接近!
思わぬ怪我の功名となりました。
一方、入ラズ森の存在を知った闇己は、七地に「いっそこのまま出雲へ行こう」と言われて、出雲に行くと、嵩がケガをしたことを知らされて海都波と一緒に病院へ。
病院で闇己と再会した修は、彼の雰囲気がガラリと変わったことに気づいて驚きました。
柔らかくそれでいて力強く変貌した闇己の劇的な変化に、『彼の精神は一度死に再生した・・・これは成人するための必要不可欠な通過儀礼だったのか・・・?』そう感嘆します。
さらの闇己を成熟させてしまったのは皮肉にも眞前だったことや、きっかけを作ったのは七地だということに遠い過去からの縁を感じるのでした。
それからすぐに闇己は七地と夕香を義縁者として一族に加えると、布椎一族を集めて発表しました。
さらに”維鉄谷の念”の昇華を行うサポートのためのシャーマンとして、布椎嵩、宗像海都波、葛岐杏柘、七地夕香、寧子、そして最後に、切っていた縁を戻した母・世裡を紹介したのでした。
どんどんすごい展開になってきましたね!
中でも注目すべきは、眞前に父性が目覚めたことではないでしょうか?
シャラでなくても驚きですよね!
そして皮肉にも闇己の覚醒を促すことになってしまったことも面白いです。
義縁者となった七地、シャーマンとして協力することになった夕香たち。
ラスト10巻の展開がドキドキですね!
「八雲立つ」を無料で試し読みする方法
どうなるのかとドキドキしますが、文章で読むより画があるほうが格段に面白いのは請け合いです!
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まとめ
今回は「八雲立つ」文庫版9巻の紹介でした。
いよいよクライマックスに突入してきました。
覚醒した闇己、何を考えているのかわからない眞前、忌部の目的のためなら何を犠牲にしてもかまわない死人の隆子。
ラスト10巻ではどんな結末が待っているのかドキドキですね!
ではでは(^0^)/
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